「【”真っ当な生活を求めて・・”ラスト、ロゼッタが涙を流した訳。カンヌ国際映画祭の嗜好性が分かる作品でもある。】」ロゼッタ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”真っ当な生活を求めて・・”ラスト、ロゼッタが涙を流した訳。カンヌ国際映画祭の嗜好性が分かる作品でもある。】
ー 1999年のカンヌ国際映画祭でパルムドールと主演女優賞をロゼッタを演じた若きエミリー・ドゥケンヌが受賞した作品。(資料より)
エミリー・ドゥケンヌは、2017年の「天国でまた会おう」で劇場で再会し、感慨に耽ったモノである。-
■トレーラーハウスでアル中の母親と暮らすロゼッタは、酒に溺れ、家に男を連れ込む母親と喧嘩が絶えない毎日。そんなある日、勤め先の工場を突然解雇されてしまった彼女は、ワッフルスタンドで新入りの店員・リケと知り合い、そのスタンドで働き始めるが…。
・ロゼッタは訳なく仕事を解雇され、母を養うために、健気に仕事探しをするが、ナカナカ安定した職に就けない。1999年と言えば、リーマンショックの影響が欧州では続いていたのであろうか・・。
・ロゼッタを演じた若きエミリー・ドゥケンヌは、今作では常に愛想なく、笑顔が無い。それは彼女の苛立ち、焦燥感を示している。
そして、時折彼女を襲う下腹部の痛み。
・彼女はそんな中で、ワッフルの仕事を斡旋してくれたリケの行為を裏切る行為をし、リケの店を自らのモノとする。
<リケにバイクで糾弾されながら、母親と住むトレーラーハウスに、燃料ボンベを運ぶロゼッタ。
けれど、良心の呵責に堪えかねて、泣き崩れるロゼッタの姿。
カンヌ国際映画祭の嗜好(分かり易い所で言えば、「わたしは、ダニエル・ブレイク」「万引き家族」「パラサイト 半地下の家族」と言う作品が、パルムドールを獲得したように。)
・・格差社会を描いた作品を高く評価する傾向の先駆となった作品の一つである。>
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