マグノリアのレビュー・感想・評価
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生きるって切ない
もう何度も観た大好きな作品です。
人はそれぞれの人生を、喘ぎながらも必死で生きている。生きるって何て切ないのだろう。
監督のP.T.アンダーソンはそんな人々の人生の断片を、少し距離を置きながらも突き放すことなく、慈悲深い目線で描き出す。そして人生の主役は自分自身なのだ、ということを痛感させられる。
ラストの非現実的な出来事は、登場人物たちにとって、逃れられない全ての苦悩から解放される救いであると共に、観客にもある種の浄化作用をもたらす。
この作品以前に同様の群像劇で構成された巨匠ロバート・アルトマンの「ショートカッツ」があるが、ここでもラストは天変地異により締めくくられている。アルトマンの崇拝者であったアンダーソンはこの作品にインスパイアされた事は想像に難くない。
全ての映画にオチやメッセージや教訓を求める方には消化不良の作品だと思う。そんな事に捉われず、登場人物それぞれの切実な人生に共感しながら鑑賞する作品です。
PTA祭その5
劇場公開時以来の再鑑賞。あちこち記憶と違っていたが、思っていたよりもさらに素晴らしく、大好きだということを再確認した。登場人物が微妙に繋がりのある群像劇は大好物であるが、それだけではない。主要人物だけで老若男女10人以上いるが似たような人物はいないこと、クイズ番組という軸があることで人物の設定や繋がり具合を把握しやすくしていること、個々のエピソードも印象的であることと、など容易に飲み込めるような工夫が施された至れり尽くせりの親切設計である。テレビ局内等で長回しで動き回るカメラとか、その他細かな仕込みもちょこちょこありでさらにテンションアップである。
おまけにオープニングの"One"で一通り人物を紹介し、悩める登場人物達に"Wise up"をリレー式に歌わせるなど音楽の使い方がまた絶妙。エンディングの”Save me”ももちろん。
珍しく普通のいい人の看護師ホフマン、「自身に満ち溢れたカリスマという演技をしている男」を演じるクルーズ、「財産目当ての後妻」という定番キャラからのムーア、やることなすこと裏目裏目のダメおじさんの哀愁漂うメイシー、汚い言葉に一々反応する生真面目で不器用だけど優しい警官のライリー等々役者陣も素晴らしく、3時間があっという間に過ぎていく…。
そして物議をかもしたアレだが、人物たちの人生に影響を及ぼす繋がりの一つとして機能しており、また、人生はうまくいかないことがあってもそれでも何が起こるかわからないものだってことの暗喩だと思っている。
どうでもいいがエンドクレジット中に"Practical frog effects"という項目があって笑ってしまった。
登場人物がそれぞれに繋がりがあり、1日を通した中のストーリーですが...
登場人物がそれぞれに繋がりがあり、1日を通した中のストーリーですが面白くありません。
おまけに3時間くらいの作品。
ラストで大量のカエルが降ってくるシーンは製作側の意図があるんでしょうけど、伝わり難いんだよね。
見て損した感じとなりました。
何度も観れば分かる
飛躍的な表現かも知れませんが、この映画は単純に楽な人生を歩んでいる人には全く意味が分からないはず。
自分がある程度、実際に経験した苦い思い出や、愛する人がいたり失ったり、愛する人を求めていたり、仕事で失敗したり、友達に救われたり裏切られたりと、そんな経験が無い人には摩訶不思議な内容です。
人生には色んな事があって、時には想像も付かない事も起こるけど、それでも前を向いて進もうよって言うテーマを受け取れる人にだけ、心に響く映画です。
私の周りでもこの映画に対する評価が低い人は、やはりそれなりの人ばかりです。
「衝撃的なオチ」と「伏線」
余命わずかの老人、SEXを説いてまわるカリスマ青年、癌を宣告された人気番組の司会者、
ドラッグ中毒の女性に恋してしまった警官、過去&現在の天才少年…その他もろもろ。
登場人物が多くて少し混乱すると思います。
彼らに共通することは人生において苦悩しているという事。
それぞれがアメリカンライフを送っている、ある一日のお話です。
一見何のつながりもないように見える彼ら。
そこで起こった偶然と不思議なめぐり合わせ。
人生に悩んでいる登場人物全員が窮地に陥った時に・・・
それは起こるんですwwww
なぜ空から蛙が降ってきたのか。。
82という数字がやたら出てくるのは旧約聖書の8章2節、蛙のエピソードからヒントを得たと言われていますが、
監督は脚本執筆当初は、この聖書の内容は知らなかったそうです。
チャールズ・フォートという作家の本からヒントを得たそうで、
「蛙というのは、社会の健全性を判断するバロメーター。環境が汚染されれば、奇形の蛙が生まれるからね」との事。
恐らく撮影途中あたりから聖書の件を知り82を演出に加えて
関連付けさせたのかも知れませんね(*^_^*)
それにアメリカでは「絶対起きないこと」の例えに「蛙が降る」という、ことわざがあったり
土砂降りの事を「it's rains bullfrogs.」と言うそうです。
bullfrogs=ウシガエル
で、色々調べた結果ですが・・竜巻なのですね。
映画のタイトル「マグノリア」は花の名前ですが、映画の舞台となったサン・フェルナンド・バレーに実際にある
ストリートの名前でもあります。ここは竜巻が発生しやすい地域です。
時々、気象情報が間に挟んでいたのは竜巻が起こりやすい条件だったのではないでしょうか。
少年が唯一人、蛙の雨を見ても大して驚かず「こういう事もありうる」と微笑んだ理由。
彼がいた図書館で勉強していた本が竜巻関係だったことw
冒頭でダイバーが飛行機吸い上げられたのは、これの伏線でしょう。
聖書、ことわざ、竜巻をかけ合わせた演出なんだと思います。
こういう伏線がいっぱいあります。
例えばクローゼットの殺人犯。ラッパー少年が犯人を警官にラップ調「犯人はうじ虫」って教えますが、
警官は理解できず。。ですが物語の途中で黒人女性の息子のあだ名が「うじ虫」と出てきます。
他にも伏線がありますが、映画を観て楽しんでください。
後から知ると2回目見るのが面白くなりますよ♫
結局のところ、この映画のメッセージ性は??
■偶然は必然だったとか・・
■人生において何が起こっても不思議ではない・・
■信じられない事態が目の前で起こったことで
それまで心を捕えていた悩みを一瞬忘れ追い込まれていた状態がリセットされ自分を捕えていた悩みを
今までとは違った角度で見ることが可能になった・・
そういう事を言いたかったのかな?
トム・クルーズのブリーフ姿が見れるとは思わんかった。(笑)
今のトムなら演じないような役柄なので貴重な映画かもだねw
3時間と長い映画でありながら、謎は謎のままにして伏線だけは用意周到。
あとは観客がそれぞれに考えてねって感じです。
分からないまま観ると不完全燃焼で(゚Д゚)ハァ?ってなる映画ですねw
懺悔…
宗教色が濃く日本人の私には理解することは難しい。
聖書の出エジプトに記されている『蛙』の下を読むことで、罰と再生の意味を理解した。
出来事は偶然なのか必然なのか…神の導きであろう。
複数の登場人物が危機に直面した時に何を思うのか?
・死の淵で看護人に自分の過ちを告白する老人。最愛の人と息子を手放し後悔する。息子に逢いたいと願う。
・老人の若い後妻は、財産目当てで結婚し愛は無かったと吐露するが、彼を喪う今になり後悔に苛まれる。
・老人の息子は生い立ちを隠し『愛の伝道師』として過激な発言でメディアに登場していた。
・クイズ番組司会者は余命僅かと宣告され、妻に過去の過ちを懺悔した。最悪な告白だ。
・司会者の娘は父と疎遠。薬物中毒で情緒不安定。その原因は父にあり。
・警官はその娘に一目惚れ。銃を紛失し最悪な事態。
・司会者の妻は夫の懺悔を聴きショックを受け家を出た。
・天才クイズ少年と持て囃され生放送で失禁。今迄の鬱積を晴らすように苛立ちをぶち撒ける少年。
・昔の天才クイズ少年は貧しい中年と化し職を無くし店のお金を盗む。
皆最悪な事態に陥っている。その時…天からカエルが…
驚愕の光景に衝撃を受ける。
悪夢…悪夢…悪夢…
♪save me♪
皆助けを求めている。
ここから新しく生まれ変わる…
カエルには驚いたが、トムクルーズの股間にも…
『誘惑してねじ伏せろ』読んでみたい。
『鉄人曰く、過去を捨てても過去は何処までも追ってくる』
メディア関係者の宿命かな。
???
??????…???………。 カエル!?!?
ラストシーン近くで食事を始めてしまいました…。
ゲロっ。いや、グロっ…。
いろんなことが同時に起きていて、繋がっていたりする。ということなのかな。
じっくり見るより、かるーく見たほうがよかったかな。
吹き替えをお勧めします!
文学や抽象とエンタメの間にいる
これをエンターテイメントにしているのはトムクルーズの力かな。
偶然なのか必然なのか、
いろんなことが繋がっていて、
という話しはよくあるけど、
無理矢理繋げている訳ではなく、
それぞれの人間の話と見れるので自然。
それぞれの思いが伝わるような伝わらないような。
何故かたまに見たくなる映画。
多分、音楽がよいのだと思う。
登場人物が歌を歌うところが良かった。
アトラクションのような映画
真面目に観るには辛く
不真面目に観るには難しい映画
根気が必要です。
吹き替えで観るのをおすすめします?
ストーリー展開がアトラクションや馬車馬のよう
とにかく、いろんな意味で酔ってしまいます。
俳優陣も大変豪華です。ジュリアン・ムーアは美しいし、ひとりひとりが貪欲に生きる映画でした。
What ?!
I can't really understand what was happening in the film ... and why flogs falling from the sky ???!! and too long to focus on it for 3 hours but I like Tom Cruise tho
分からない……
なんだこれは…
まずオープニングは中々良かった
で、本篇始まったと思ってたら全然ついていけない…
ん?この人だれ?ん?どこで繋がってた?
途中からは興味もなくなった。
どうなろうがどうでもいいわ!!
病人多すぎじゃ!
しかも、それは起きる……ってカエルかい!!なんやそれ!説明はないんかい!!
自分が浅かったのかなあ
理解しようという気持ちが足りなかったのかも。もう一度見ます。
トムクルーズはこういう役も出来るんだと思った。似合ってた。
破壊力大 「みっともなさ」の集合体。 誰かに「みっともない」と思わ...
破壊力大
「みっともなさ」の集合体。
誰かに「みっともない」と思われているのではなくて、自身で「みっともない」と思っていて、それに耐えられなくなっている。そんなものかもな。
原因は外から受けたものでも、問題を自意識の中で膨らませすぎて救いが欲しくても外からの声が届かない。
あのラストシーンくらいの奇蹟が起きないと変わらないのかも。
残念ながらよく分かるような気がします。
不思議な映画。
非常に長い群像劇映画で、不思議な映画でした。
余命わずかのクイズの司会者、苦悩抱える天才少年、元天才少年、クイズの司会者の娘、その娘に何故か一目惚れをしてしまう警察官、ただエロいことだけを唱える男トムクルーズ、その父親、看護人、女・・・といった様々な登場人物がわんさかいました。
物語が進んでいくつれて色々と交錯していきますが、ただひとつ分からないのが物語の終盤、何故か空からカエルが降ってきましたw
意味が分からない。
作品の何かのメッセージなのか?私は意味が分かりませんでした(-_-;)
でも、キャストが豪華な所と3時間に及ぶ映画、世界観素晴らしかったです。
ちょっと観るのが疲れてしまいましたが、良かったです(^^)
どうしようもなくて、愛すべき彼ら
この作品に出てくる人たち、みんなを愛してほしい、なんかそんな気持ちになる作品でしたね。
みんな、本当にどうしようもない人たちなんですけど、でも人ってやっぱりどうしようもなくしか生きられないとも思うんですよね。見ていて、だんだんと身につまされるというか、こんな風にしか生きられないことを肯定しなくちゃいけないような気がしてくるんですよ。そう思うと、極度に教訓めいた作品ということかもしれないですね、これって。そう言えば、前に見た『ゼア・ウィル・ビ・ブラッド』もそんな教訓めいたものを感じたような気がします。もちろん、押しつけがましくなく、どうしようもなさをただただ描いていたわけですけど。
群像劇にありがちな、最後に一堂に会するというわけでもなく、神話的なモチーフで締めくくるのも悪くないですよ。なんかとんでもないことが起こった後って、やっぱりすっきりしますもんね、不思議と。
ええっ?ていうやつ
もっとわかりやすくてもよいと思う。
とらえどころのない導入は魅力的だが、どこまでもそれが続くとなると単純に散漫な印象だけが残ってしまう。
まとめることをほぼ放棄したかのストーリーのオチは、あまりにシュールだ。ある意味では究極の、予想外、は評価されたのだろうけど、点を結ぶ線に、あり得ない事、を持ってくる発想は苦肉の策とでもいうか、物語を突き詰めることからの逃避に映る。
感情的な演技を多様する演出も、ポイントが散って効果的とは思えない。
特にラストの微笑は既視感を覚え、いただけない。
マイナスばかり挙げ連ねたがエネルギーに満ちているのも事実。
みんなマグノリアしちゃう。
自分がダメなときに見ると良い映画。
やっぱり、好きな映画。
それぞれの人生を背景にして、それぞれのストーリーが同時進行されていきます。
みんな、色んなことあるし。
だけど、空からカエルが降ってきてみんなマグノリアしちゃうんだってことでした。
だから、今日も明日も頑張ろ。
素敵な映画です。
ラストのカタルシスたるや
観たつもりになってて観てなかった。
群像劇なんだが特筆すべきは爬虫類嫌いには恐怖でしかないラスト(私は大爆笑したが)と全編通して素晴らしい音楽かと。
群像劇自体の巧みさはあまり感じられなかった。
死ぬときに自身の罪を振り返るってことは一種のテーマだろうが、
そこまで感情移入できなかった。
でもいい映画!
全46件中、21~40件目を表示