リプリーのレビュー・感想・評価
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リプリーの行動に共感できるのがつらい
ピーターは秘密を言っても言わなくても、ありのままのリプリーのことを受け入れてくれる存在で、リプリーもそのピーターを頼ることができると思った、、、、、
秘密を守るために罪を重ねて自分を追い詰めていくリプリー、ありのまま...
秘密を守るために罪を重ねて自分を追い詰めていくリプリー、ありのままのリプリーはどこにいるのかと思い悲しくなる。ピーターが好きなトムはトムではないのかもしれないが、それでも恋心を抱いた相手に殺されるピーターが不憫。
鬱々とする映画だけど、じめっとした内容と舞台であるイタリアのカラッとした色彩のコントラストがなんとも言えなくていい味出してる。
嘘
これからも嘘を突き通し、罪を重ねていくしかないよね。
そんなにうまくいくものだろうか。
ドラマ「リプリー」を観る前に、先に観ておこうと思った。
そもそも原作を知らないのだが。
マット・デイモン、他にもこういう役で出てたよね…なんだっけ。
いずれにせよ、うまいな、と。
共感したくなるほどのトムのバックグラウンドがわからなかった。
苦労はしてそうだか、そこまで底辺でもないし。
相手の勘違いにうまく乗って、お金と海外旅行のチャンスを得ただけのこと。
金持ちの放蕩道楽息子に助けられてラッキーだっただけ。
ジュード・ロウさんは惚れ惚れするほどのイケメンであった。
怖い男
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マットが、大富豪から依頼を受けてイタリアに行く。
それは放蕩息子リッキーを連れ戻せという依頼だった。
リッキーは遊び人だったが、地味なマットにとっては魅力的だった。
そして金持ちのバカンスをしばし共に過ごすうちに、好意を抱く。
しかしお前といてもつまらんと言われ、逆上して殺す。
その恋人には、しばらく帰らないらしいとウソの伝言をしてごまかす。
そして自分がリッキーになりすまし、豊かな生活を送る。
色々怪しんだリッキーの友人が訪れるが、バレそうになり殺す。
それを捜査しに来た警察の目も何とかごまかす。
しかしバレそうになり、遺書を書いて姿を消す。
やがてリッキーの恋人らのところにマットとして現れる。
しかしリッキーの指輪を持っていたことで疑惑を抱かれる。
そのことはリッキーの父親にも報告されるが、
父は疑いつつも、見逃してくれる形となった。
その頃はリッキーの恋人の恋人の男と親しくなる。
しかしこの男にも疑惑を持たれかけ、殺してしまう。
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善人の地味な青年がふとしたことで過ちを犯し、
それをごまかすために罪を重ねて行くという話。
一人二役をしながら次々にピンチを乗り切っていき、
結局最後まで逮捕されずに終わる。
しかし何人殺すねん、ホンマに怖いね。
でもどうしてもこういう話は犯人目線で見てしまう。
ひとつの嘘から
派手な生活とは無縁の青年トム・リプリー( マット・ディモン )が、偽りの自身の姿に陶酔し、心を震わせながらも罪を重ねていく様がリアル。
大富豪の御曹司で、イタリアで放蕩生活を送るディッキーをジュード・ロウが魅惑的に演じる。恋人のマージ( グウィネス・パルトロー )とビーチで寛ぐシーンが印象的。
華やかな顔立ちのケイト・ブランシェット。令嬢の装いが似合う。
警察の緩い捜査が引っ掛かるものの、キャスト・設定がゴージャスで楽しめた。
テレ東を録画にて鑑賞 (吹替版)
ドキドキ
マット・デイモン、ジュード・ロウ、グウィネス・パルトロウって豪華すぎる。
マット・デイモン目当てで見たが、この頃のジュード・ロウがドンピシャでカッコイイ。
評価が低かったからそんなに期待しないで見たら、けっこう面白かった。特に後半、嘘をついてみんなを騙しまくってるところがハラハラドキドキした。
終わり方も割と悲しくてびっくり。
今作のマット・デイモンはヤンデレな主人公って感じだった。人を殺しそうではないけど。
ジャズクラブで歌ってた「アメリカーノ♪」っていう歌を映画でよく聞く。なんていう歌だろう。
マットがジミーちゃんに似てた頃
この映画を観た当時は
マット・デーモン、カッコ悪すぎるよ。
と、ちょっと腹がたった。
原作の大ファンなので、リプリーには魅力的であって欲しかった。
リプリーは、息を吐くように嘘をつく犯罪者で本当は許しちゃいけない存在なんだが、
モラルの境目が少し変な原作者のハイスミスは、そんなリプリーを魅力的に描いた。
それなのに映画では寂しくて可哀想な人っていう印象になってたもんなあ。リプリーは同情ではなく憧憬の対象なのになあ。
ヒッチコック(見知らぬ乗客)やルネ・クレマン(太陽がいっぱい)は、ハイスミスの小説を映画化しつつもアイディアだけ使用してアンモラルな本質は絶妙に避けていた。本作は避けずに作ろうとしたのかもしれないが…。
肝心の主役がなあ、ジミーちゃんって…。と、ちょっと悲しくなった映画であった。
(他の作品でマット・デーモンがジミー大西に似ていると思ったことは一度も無いので時期が悪かったのかもしれないなあとも思う。)
自分を否定するということ
余韻の残るよく出来た映画でした。
ただ、かなり引き込まれるしすっごく面白いし蛇足に感じる部分もなかったので、変な感覚で自信もないしなんとなく感じたことに過ぎないのですが、一つ一つもう少ーしずつだけを短くまとめた方がよりいいものに仕上がったのかなとも思いました。
本作は人間のイヤな部分に焦点を当ててエグります。イタリアの綺麗な風景やファッションやインテリアがそれを半減してくれて(目で楽しい!)、怪しい雰囲気が見事に立ち込めていました。好きな雰囲気作りです。
「いいなー」は憧れという前向きな感情だけでなく、時に嫉妬、劣等感、嘆きといった“イヤな自分”と対面する感情にも化ける。
特に、努力だけではどうにもならない生まれや育ちや容姿や天性の才能なんかで自分にないものを持つ誰かを羨ましく思ったりする。
また人間というのはややこしくて、欲求は尽きないしそこに“情”やメンツや慣れや更なる拍車をかける。自分の魅力に気付かず、長所や特技を伸ばすことは目を向けない。
主人公も最初は少しの非日常感を楽しみたかっただけなのかもしれない。憧れが恋心に代わり、殺意に代わり、嘘をつく。また嘘を重ねる。もう引き返せないとまた罪を犯す。その繰り返し。
あの後味の悪いラストもあれだからこそ本質をついていてよかったです。
ツイてたってお金があったって自分を偽ると決して“豊か”にはなれない。
十人十色って本当にステキな言葉だと思います。
相対的にじゃなく絶対的に誰でもない自分という存在を誇りたいですね。(ちょっと違うけどw、ナルシストってしあわせだし素晴らしい才能だと思います)
自分自身をしっかり愛してる人ってどんな場所にいても輝いてます。
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