「アルドリッチ監督のスペクタクル娯楽作」ソドムとゴモラ たいちぃさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5アルドリッチ監督のスペクタクル娯楽作

2023年3月25日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

堕落の都ソドムとゴモラが神の怒りによって崩壊する運命、そこを舞台に謀略や戦闘シーンなど交えながら描かれたロバート・アルドリッチ監督による娯楽作。
冒頭タイトルロールでは、「監督…ロバート・アルドリッチ、セルジオ・レオーネ」との表記あるが、実際にはアルドリッチ監督作。

旧約聖書に登場する繁栄と淫行で乱れた都市ソドムとゴモラ。
それを象徴するように「大勢の男女が怠惰に横たわっている場面」から始まる。
王女はアヌーク・エーメ。安定の存在感。
そして、都市を捨てて遊牧民族となったヘブライ人たちの指導者ロト(スチュワート・グレンジャー)は、奴隷女イルディスに惚れて妻とする。このイルディスを演じたピア・アンジェリは、本作にたくさん出て来る女優たちの中で、最も輝いた美しさ。

主要人物の設定は明確にされているものの、本作には登場人物が山のように出て来るので、指導者ロトの娘2人などは個性を描ききれない感じあり。
とにかく大勢出て来るから、人間関係は程々に分かればイイかな……という雰囲気が惜しい気がした。

ただ、炎や水を大量に使ったスペクタクルシーン、伝説都市の崩壊などを描きたかったのかな…とも思う。
それであれば、なかなか見応えはあったのではないかと…。

ただ、DVDジャケットに記載されている「『ベン・ハー』や『十戒』に次ぐイタリアとアメリカ合作のスペクタル史劇」というのは、微妙な表現(笑)

アクション&スペクタクル場面で、アルドリッチ監督の手腕が光る。
まずまず楽しめた映画。

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たいちぃ