「見たいものを見た」ジャンヌ・ダルク Don-chanさんの映画レビュー(感想・評価)
見たいものを見た
今作の主人公ジャンヌ・ダルク(ミラ・ジョヴォヴィッチ)が、敵国イギリスの軍の侵攻により土地も家族も奪われる。
姉の代わりに自分が生き残ったのには理由があり、それは“自国フランスのため神に従う”と確信する。
協会を通さずに神を語り、当時は非常識である“男装”の姿で軍を率いてイギリス軍への復讐とフランス奪還のため必死になるのであった。
ジャンヌの前に幻覚のように度々現れるイエス・キリストのような容姿をした人物は、パンフレットによると「ジャンヌの良心」である。
戦闘シーンも含めて、ほとんど常に女優ミラ・ジョヴォヴィッチに接近して撮影したらしく、その効果もあって、茶番には見えないリアリティと臨場感がある。BGMや効果音、演技も脚本も違和感は皆無。日本語吹替版のクオリティも申し分ない。
CGで制作した巨人を登場させたりはしていないし、公式の歴史に対して、あからさまに盾突く様な描写はない。
時代背景も戦う動機も異なるが、女でありながら、男たちのリーダーとして敵軍と戦った『ベルサイユのばら』のオスカルを彷彿とさせられた。
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