「セル画ディズニー最後の名作!」ターザン(1999) 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
セル画ディズニー最後の名作!
言わずと知れた“ターザン”を題材にした、ディズニー1999年の作品。
個人的に、お気に入りのディズニー作品の一つ。
原作はエドガー・ライス・バローズ。
大胆脚色されているだろうが、ターザンの物語を、分かり易く、躍動感たっぷりに、面白く描いた好編。
まず、フィル・コリンズの曲に乗せて、ターザンが母ゴリラに拾われるまでの冒頭がドラマチックで、あっと言う間に作品世界に引き込まれる。
フィル・コリンズの曲は要所要所で使われ、映画を最高に盛り上げてくれる!
何度も何度も映像化されているターザンだが、アニメならではの新鮮味があった。
まるでサーフィンのように木々を滑り、蔦から蔦へ大ジャンプするアクションは、アニメだからこそのスピード感と表現。
画も素晴らしく、今のディズニーに本作と同クオリティのセル画アニメを作れと言っても、容易には出来ないだろう。
(思えば、本作以降、「ボルト」〜「プリンセスと魔法のキス」辺りでディズニーが再三息を吹き返すまで、長かった…)
キャラクターも活き活きしている。
逞しく心優しい好青年のターザン。
ヒロインのジェーンがコミカルで可愛らしく、親しみ易さ抜群。
クレイトンも悪役なのに、憎みきれない。(クレイトンの最期は直接的描写はないにせよ、ディズニーアニメの中でも極めて残酷)
そして、母ゴリラの愛情は泣かせる。
ボスゴリラとの和解も含め、姿形は違えども、紛れもなく愛や絆を謳った作品。
ターザンの葛藤・成長も心地良く展開していく。
先日、米メディアがディズニーのベストとワーストを独自選出。
何故か本作はワーストの方に選出されたが、絶対名作でしょう!
さて、ターザンと言えば、2016年公開予定の新実写版も気になる所。
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