「名優ジェレミー・アイアンズの異色の二役が魅せる、クローネンバーグ監督の個性的な演出」戦慄の絆 Gustavさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0名優ジェレミー・アイアンズの異色の二役が魅せる、クローネンバーグ監督の個性的な演出

2020年11月30日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

「クラッシュ」「イースタン・プロミス」のデヴィット・クローネンバーグ監督らしい個性的で独特な雰囲気が支配する作品。名優ジェレミー・アイアンズが一卵性双生児の兄弟を演じ分けるスリラードラマ。前半は女性関係で現れる性格の違いを描いて心理ドラマと思いきや、弟が麻薬中毒になり、続いて兄もそれに同化する異常な局面を迎える。相手役は、中年になったジュヌヴィエーヴ・ビュジョルドで、こちらも変わった子宮を持つ女優という役柄。演技に対して真摯な取り組みをするアイアンズの生真面目さが、より恐怖感を増幅させる。その為心理サスペンス劇の面白さが弱まり、恐怖映画の範疇に収まってしまった恨みが残る。嫌いではないクローネンバーグ監督の秀作に成りかけた異色作。

Gustav