「監督が日本人で時々忘れる凄さ」戦場のメリークリスマス redirさんの映画レビュー(感想・評価)
監督が日本人で時々忘れる凄さ
坂本龍一追悼緊急上映とのことで4K版を劇場で。
若い時に見た映画はもう一度は見ないとダメだなと思う作品
坂本龍一追悼ということだがDavid Bowie も、大島渚監督ももう生きてないんだ。タケシは映画監督になり、、、
南の島の緑の下のバラックがゆらゆらの美しい。戦争映画でしか見ない光景なので哀しいがこのゆらゆらとした不安定で不穏な美しさは、地獄の黙示録と同じ気持ちを抱かせる。
音楽が有名になりすぎ、音楽がかなり鳴ってる印象があっだが久々に見てみると、音楽は最低限。双方兵士たちが静かに死んでいく南の島の静寂がある。
捕虜のうち傷病者は衣服を身につけたない人も多くホロコーストを自然と想起する。
食料も乏しいなか風紀を重んじ全く理解できない理由で日本男児として切腹で死んでいく日本兵、朝鮮人軍属、、、
音楽でもセリフでもなく、視線が描く世界、心象、
地球に落ちてきた男の完璧美形であったボウイが砂まみれのこの役を唯一無二に演じている存在感。
タケシと坂本龍一の微熱を帯びたような眼差し、唇や頬や全ての造作が真摯だ。
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