トゥモロー・ワールドのレビュー・感想・評価
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あのシーンは良かった
他の人のレビューを見て、何でこんなに評価高いのかよく分からない
敵味方関係なく一瞬だけ休戦するシーンは良かった
1番の見せ所やと思う
でもなぁ
最後も希望なのか絶望なのか見た人の想像によって変わるその後
これ系の映画はそこらへんもしっかり描く方がいいと思う
SFなんで仕方ないけど
そこにたどり着くまでもツッコミどころあるし
あのシーンだけで星3かな
P・D・ジェイムズが書いたSF
原作未読。
そもそもジェイムズがディストピアSF書いたのに「えっ?!」てなってたのに、映画化されてその上この野心的な(長回し教徒ウハウハ)映像。たとえ実際には長回しでなくとも好きだ。
FPSゲームみたいだと思ったら、宗教画のような荘厳な画作りされてたりと、色々な意図をくみ取れるような気がした。
空前絶後の長回しに唖然とする傑作
世界中で子供が生まれて来なくなった近未来。世界最年少の少年が亡くなり悲しみに暮れるロンドンで公務員の主人公が元妻の依頼である移民の少女を指定場所まで連れて行くことを請け負うが、実は彼女は衝撃的な秘密を持っていた。
テクノロジーと膨大かつ緻密な段取りで近未来の阿鼻叫喚をこれでもかと見せつけられて呆然となること請け合い。随所で繰り広げられる空前絶後の長回し映像に一体どうやって撮影してるの!?と気になる方はメイキングで溜飲を下げましょう。
クリストファー・ノーランに撮ってもらいたい
個人評価:3.6
ローマの監督という事で、13年見ていなかった本作を見ました。
数多ある世紀末系の作品と変わりない映画と感じます。
主要人物の言動に心理的な辻褄があわず、リアリティは皆無で、絵空事の演技にしか感じず、ローマを撮った監督とは思えないずさんな心理描写である。
子孫が残せなくなった生物という設定は興味深いが、リアリアリティのある脚本ではない為、勿体ない。
またジュリアン・ムーアと、マイケル・ケインの勿体ない使い方も秀逸である。
設定以外で感じる点はなく、同じ世界観でクリストファー・ノーランに作って頂きたい。
穴場的傑作?
だと思った。
設定とかイベントとか、なにが起きているのかわからないところも多々あるんだけど、そんなことどうでもよくなる。
子供がいない退廃的近未来の世界の描写が秀逸(かかる曲はプログレッシブ・ロックだったりするんだけど何故か合う笑)
ジャンルがよくわからなかったため、どう展開されるのか読めなかったのも〇。見終わってみれば、SF風でもありアクション映画でもありサスペンス要素もある。そしてなんと言っても戦争映画としての映像が素晴らしい。いまも中東あたりで起きている民間人を巻き込んでの市街戦とはこういうものかと思わせる臨場感。空爆により霞の向こうで発光し瓦礫になったであろう街のなんと無情なことか...
子供が欲しくなる映画、でもある。
出だしは良かった!!
出だしと車が襲撃されるシーンは良かったです。実際のところはほぼ会話劇ですがキャラクターに魅力を感じず、「ウォーキング・デッド」をダラダラと観続ける感覚に近く、つまらなかったです。FEMA的な描写は良くできていたと思いますが、子供ができないという世界観の説明が冒頭だけで、その後は子供ができない世界だからなという深刻な描写や独自性は特になく、ごく普通の退屈な世紀末映画を観ている感じでした。
消化不良
子供が産まれなくなって18年。そんな中で1人の少女が妊娠した。
その少女の安全の為にヒューマンプロジェクトと言う組織を目指して進むんだけど、仲間だと思っていたグループが実はそうではなく、逃げ出しいろんな人に助けられてようやく船に辿り着く。
緊迫感はあるけれど、その後が無いから結局何が伝えたいのかよく分からない。
その赤ん坊が世界にどんな影響をもたらすのかが全く描かれていない。
世界が破滅していく映画ならやっぱりイギリスが舞台でなければ。期待にしっかり応えてくれます。でも21世紀のSF映画のベストというのは言い過ぎでしょう。
(1度目) 2007年09月27日 (木)
映画館(日本語字幕)
この映画の製作国は、どのサイトを見てもアメリカ・イギリス映画と書いてあるので、たぶん両国スタッフの共同製作なのだろうが、雰囲気はいかにもイギリス映画。舞台は近未来のロンドンだし。
近未来のロンドンといえばSFでは悲惨な世界と相場は決まっている。この荒廃した雰囲気はアメリカ映画では出せないもので、なぜイギリス映画は出せるかというと、やはり現実にそういう社会を経験しているからだろう。1970年代の沈滞時(英国病と言われていた時代)のイメージが強い影響を与えているのではないか。
アメリカも1930年代に大不況を経験しているが、そのころを覚えている人は少ないだろうし、もともとあの国の人々は良い意味でも悪い意味でも単細胞だから、世界観にコクがない。イギリスは歴史が長い国なので、現れてくるものの深みやコクや味わいが違う。
それにもともとイギリス人というのはディストピア小説が好きみたいですね。現代SFの嚆矢となるH.G.ウェルズの「タイムマシン」がすでにそうだし、ウィンダムの「トリフィド時代」は破滅小説の原型ともいえるものだし、「人類皆殺し」とか、バラードの一連の作品とかーいずれも古すぎるけどー超有名どころではオーウェルの「動物農場」「1984」がある。
映画では「時計仕掛けのオレンジ」とか、最近見たのでは「Vフォー・ヴェンデッタ」もそうだし。
この映画「トゥモロー・ワールド」の特色は、荒廃した世界の描き方がいままでとはひと味違って、イスラム系の移民がいっぱい出てくるところ。ロンドンが中近東の街に見えるほどで、それ以外にも多種多様な難民があふれかえっていて、きっとロンドンの未来はこうなるに違いない。そう思わせるリアリティある混沌とした世界を作り出している。
その世界を、うわ~、とんでもないなあと思いながら眺めていると、話はどんどん進んでいって、そのまま終わってしまうのであるが、この手の映画や小説の見方としては、まあこれでいいんだろうと思いますね。
ストーリーは、その世界を案内するためにくっつけられたようなもの。いってみれば観光案内用に後からマラソンコースをつくって、テレビ中継の際に映るようにしたようなもので、あちこちを案内するのが主だから、それはあってもなくてもあまりかまわない。この映画のストーリーも恐ろしく単純です。
それでもなかなかの秀作。
BGMは凝っていて、なんと「クリムゾン・キングの宮殿」がかかりました。びっくりして最初曲名を思い出せなかった。懐かしい(涙)
ディープ・パープルの「ハッシュ」は気がつきませんでした。
(2度目) 2017年02月11日 (土)
ネットで視聴(英語字幕)
原題:Children of Men
邦題:トゥモロー・ワールド
面白いSF映画を紹介しているサイトを探していて、IndieWireという映画関係者の批評サイトらしきものが発表している「21世紀のSF映画ベスト25」という記事を発見。
そのベスト1に挙げられていたのが本作。
どっかで見たことがある映画だなと思ったら、「トゥモロー・ワールド」でした。
そこまでいうほどの映画かなーと思ってもう一度見てみたら、やっぱり前回と同じ評価。「なかなかの秀作」ではありました。
前回わからなかったDeep Purpleの「Hush」は、5分10秒からのシーンで流れていました。
懐かしい!
深く胸を穿つ
少子化どころか女性が子供を妊娠しなくなってしまった近未来。
世界最年少は18歳、とても貴重な存在であるのに、その子が殺害されてしまったというニュースが駆け巡る、絶望的なオープニング。
緩やかに死ぬまでなすすべもなく、命のカウントダウンを皆で数えているような閉塞感。
テロや紛争がはびこり、世界が壊滅にまっしぐらに突き進むなか、英国だけが辛うじて秩序を保っている。
だがそんな英国にも移民が押し寄せ、うかうかしてはいられない。
主人公のクライブ・オーウェン演じるセオがカフェで遭遇する爆弾テロは、リアル過ぎて恐ろしい。
官僚でもあるセオは、反政府組織に属している元妻のジュリアン(ジュリアン・ムーア)にあるものを託される。
それは「妊娠した少女」キー。
大変な奇跡であるにも関わらず、手放しで喜べる状況にはならない。
政府に伝えれば、明るいニュースを振り撒いてもらうことができて、世界は希望に満ちるはず--そんな単純な図式にはならないのも、また人間の愚かさなのだ。
キーを政府との交渉素材にしようと、反政府組織で内部分裂が起きてしまい、セオとキーは逃げざるを得なくなる。
セオとキーを匿い、殺される友人をマイケル・ケインが好演。
彼はクラシックな物をこよなく愛していたが、それも無惨に破壊された。
人間はその無知のせいで、いくつ価値あるものを破壊してきたのだろう。
セオとキーは、存在すらあやふやなヒューマン・プロジェクトという組織をめざして、逃避行を続ける。
はっきりいってセオは、強くもないし特別なスキルがあるわけでもない。
だがキーがその本能で信頼できると断言する誠実さを、クライブ・オーウェンがしっかりと演じきる。
ヨレヨレでヨロヨロ、そんな彼が突き動かされる、生まれなかった命への思い。
ラスト、素晴らしいワンカットの戦闘シーンの喧騒ののち、人類最後の子供がもたらした奇跡が深く深く胸を穿つ。
赤ちゃんというのは、脆弱なのに、なんて強いんだろう。
未来への希望を抱いたままジュリアンの元へ逝ったセオの姿に、深い余韻が残る。
少し前に環境ホルモンって…。
あんだけうるさく言ってたのに、もう言ってる声が聞こえない。
その延長からあんな世界が出来上がったと思えば、ある程度納得出来る。
体制側も反政府組織も人を殺すのに躊躇いがないのがリアル。
長いこと荒んだ社会なら当たり前だろう。
赤ちゃん誕生まで散々血が流れるし、体制側の攻撃に曝された廃墟から赤ちゃんの声が響き、キリストの復活の如く畏れ、救いを求めるような人々に悲しさが込み上げた。
でも、一旦銃声が止んだのにそのあとまた、撃ち合ってしまうのはいたたまれなかった…暴力は必ず恨みを残す、理屈がどうであれ…人には未来と希望が必要。
しかしラストに赤ちゃんを保護する組織は大丈夫なのか?とか解らないままで霧に包まれた海と同じでモヤモヤした。
「the last of us」が好きな人は是非
長回しの臨場感が凄すぎる、プライベートライアン以来の衝撃。
世界観やストーリーの無常さがps3の名作
「the last of us」にそっくりだと思っていたら、ゲームの方が影響を受けていたみたい(wikipedia調べ)
惜しい!
うーん…長回しはとても緊迫感があって効果的だったのですが、それだけです^^;
生殖機能を失った人類。各地で争いが絶えない中で、一人の女性が妊娠して…近未来の描写が、現代的で(この矛盾)面白く、リアリティはイーストウッド映画の如くあります。写り込んでいるわずかな小道具などにも気を使っていて、世界観の構築は完璧といえるでしょう。しかし、何か今一歩足りないです。もう少しエンターテイメント性を強調したら良かったと思うのですが。
とんでもないもの観ちゃった
BSプレミアム
なんの予備知識もなく「ゼロ・グラビティ」の監督の作品2006年とだけ
いきなしストーンズのルビー・チューズディが流れ「変だな?」とは思った
2027年近未来のSFなのにどうも未来感がないロンドン
なんと人類は生殖機能が退化しすでに18年間も新しい子供が誕生していなかったというのがこの話の始まり
子供ができないってこうなっちゃう?というくらい荒廃してて
(廃校が決まった高校の後輩のいない2年生みたいな感じかな?)
希望を失った世界に広まる暴力と無秩序・・・。移民、テロリスト
ここから戦いが始まっていくわけなんだけど
カーチェイス、射殺、その後の戦闘、そして出産シーンまでが長回しのワンカット
カメラのレンズには返り血まで付くリアルさなのに驚きおののいた…
とんでもないもの観ちゃったなって作品。
反政府活動の描き方はかなり上手
総合70点 ( ストーリー:60点|キャスト:75点|演出:85点|ビジュアル:80点|音楽:75点 )
閉塞感漂う社会で地下に潜り命の危険を感じながらその日を生き延びる主人公を描写する演出は、第二次大戦の抵抗運動家の姿を見ているようで、なかなかの緊迫感と退廃的な雰囲気が溢れていて質が高かった。物語を理解することよりも、子供を守ることによって子供の大切さと人が子供に抱く愛情を、登場人物の命懸けの行動から感じとる作品かな。
だけどやっぱり物語は説明不足でわかり辛い。犬猫の子供は普通に生まれているようだし、社会は秩序を失いこれほどにまで荒廃していて、いくつかの組織が登場する。雰囲気重視なんだろうが、もっと状況説明は欲しいし、謎がそのまま残されているのはすっきりしない。
人類への罰と男への試練
僕がこの映画を観て思う事はふたつある。
ひとつはこの映画は「あえて」説明を省いて、記号は徹底して記号として描いている。
つまり、かなり「映画的」だと。
例えばジュリアン・ムーアという大女優をジュリアン・ムーアとして否が応でも認識させようとしている。役名をジュリアンにしている時点でそれは一目瞭然であり、「こういうスターもあっけなく死ぬんだよ」と描く事で、この映画の特徴である「持続した時間の中で起きる物事のあっけなさ」をより際立たせている。
その上、物語の鍵であり、人類の希望の鍵となる人物の名前を「キー」とするなど、恥ずかしいぐらい、わかりやすいものはわかりやすく、記号的にしている。
要するにこの映画は始めから「ストーリー」を語ろうとはしておらず、その記号ひとつひとつが指し示す物こそが重要なのだという事ではないだろうか。
それに関連してもうひとつ、こちらが本題なのだが、この映画はSFではなく実はファンタジーではないのかと思っている。それは何故か。
「人類」の子どもが生まれなくなった世界。
その「人類だけ」という部分を強調する存在として、「犬」がこの映画にはしつこいくらいに出てくる。
仮に18年間、「地球上の生物」すべての繁殖が止まっているのであれば、寿命の短い犬なんかとっくに絶滅しているはずであり、劇中にも登場する、つい最近生まれたような子犬がこの世界に存在している事など、ありえないからである。
つまり、この異常事態は決して疫病の空気感染や、環境汚染などが原因ではないという事を示している。
「女性が服用する薬の副作用や、未知の病の流行によるものなのではないか」という考え方も充分出来る。実際それを匂わすセリフも劇中で登場する。
しかし僕は、そんな現実的な問題ではなく、もっと超自然的な力が働いた出来事のような気がする。
簡単に、物凄くアホみたいに言うと、「これ神様のしわざでしょ!」という事である。
前提として、この作品は「有神論」ありきで撮られているように思う。
まずこの映画は「太陽」が常に主人公、ないしはその協力者の背後に、まるで「狙いを定めて監視」しているように見え隠れする。
僕はこの太陽は、メタファーでも何でもなく、「神」そのものなんじゃないかと思った。
これらの結論に至った根拠は一応ある。まずは主人公の名前「セオ」は、神を表す「ソー」の別の呼び方であり、レジスタンスである「FISH」の名も恐らくは聖書からの引用であり、見当違いでなければ他にも細かい引用は色々ある。
そして最初に説明した「人類だけ」という部分の説明に執拗にこだわっている理由。僕はここが本当に引っかかる。
それを踏まえて考えると、こんな結論が出た。
この世界には「神」がいる。そしてその神は人類に「罰」を与えた。それが何の罰かはどうでもいい。環境破壊でも何でも。
とにかく神はこの世界から人類を減らそうとした。巨大隕石や大津波なんかの災害を使わず、じわじわと。
そして人類が罰を受け、打ちのめされ、ある程度荒廃した時点で、神は別の世界を作ろうとした。
そして「神」の名を持つ主人公に「試練(テスト)」を与えた。わかりやすく言うと、ジム・キャリーの「ブルース・オールマイティ」みたいなイメージだ。こっちは全知全能の力などくれず、ただのオッサンのままなんだけれども。 ともかく、新しい世界を創る「鍵(ヒロインのキー)」を(天地創造に費やした期間とは別の)明日の世界まで届けさせる試練であり、それをクリアしたあかつきには「天国」という唯一無二の楽園へと行き、「明日の世界」の神となれる(神は主人公が死ぬと知っていたのかもしれない)。
「キー」とは新しい世界の鍵であると同時に、セオが天国に行き、神への扉を開ける鍵という意味もあるかもしれない。(この「有神論ありき論」で考えた場合、その方が面白いじゃないですか。)
その一部始終を神は太陽の姿で、あるいは光の姿で静かに見届け、見守っていた、というような話であり、立派なファンタジーなんじゃないかと思う。神様ひどす。
こんなひねくれた、こじつけだらけの話を妄想したくなるぐらい素晴らしい作品です。
ちなみに僕は神様を冒涜しているわけでも、神様を崇拝している方々を侮辱しているわけでもありませんので、あしからず。
赤ちゃんが生まれなくなった世界
セオと一緒に動くカメラ映像、時折、自分がその場に入り込んだんじゃないかと思えるカメラワーク。それが私を物語のなかに強烈に引き込む。緊迫感が半端ない。物語を理解する、きちんと説明する、そういうところではない何かを感じとりたい作品。赤ちゃんを抱きしめ進む二人をじっと見守る兵士たち、刹那、銃弾が飛び交う元の世界に逆戻る。その対比が美しく描かれている。そのシーンだけでも見る価値がある。
子供という希望
子供が産まれなくなった世界。しかし、唯一妊娠した少女が現れる。
面白かった。世紀末の世界、その中で必死に生きる人間が良く表現されていた。
子供という存在の持つ大きさ、希望に気づかされる。
カメラを切らずに撮る手法?を使っている事は見る前から知っていたが、それがここまでスリリングで、緊迫感を与えてくれるとは知らなんだ。
無音の時間を印象的に長くしてたり、撮り方が上手い。
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