「殆ど「スタンドバイミー」」スリーパーズ 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
殆ど「スタンドバイミー」
1996年。監督:バリー・レヴィルソン。
ニューヨークのベルズキッチンで育った4人組の少年、シェイクス、マイケル、トミー、ジョン。
あるいたずらが原因で過失傷害の罪を犯す。
その結果、悪名高いウイルソン少年院に送られる。
そのいたずらが酷い。
ホットドッグの屋台のおじさんから、1人が食い逃げして走る。
残る3人が屋台を地下鉄入り口に移動させて、車輪を半分乗つけて逃げる。
地下鉄階段を転げ落ちた屋台が通行人に激突。
見知らぬ人が大怪我を負う。
少年院、そこは地獄。
看守による暴力と性的な虐待の巣窟だった。
悲惨な話しです。
シェイクスのナレーターで過去を振り返る形式は、スティーヴン・キング原作の「スタンドバイミー」を思わせます。
懐かしい少年時代の親友たち。
遊んだ思い出。
そして過酷なその後。
少年4人が、少年院を出た後。
看守のノークス(ケヴィン・ベーコン)を、ジョンとトーマスが射殺したことから、後半は
法廷劇の映画になります。
シェイクス(ジェイソン・パトリック)は駆け出しの新聞記者。
マイケル(ブラッド・ピット)は、検事になっているのです。
その裁判が見ものです。
ちょっと疑問も多々感じます。
幾ら、看守の違法行為を糾弾・摘発する目的でも、黒を白にする。
証人をでっち上げる・・・そんなことが許されるでしょうか?
地獄の少年院・・・まったく同じ経験をしても、2人は更生し、
2人は悪の道に舞い戻る。
シェイクスのナレーターで語られるジョンとトーマスの4年後。
その前が、喜びに溢れていただけに、悲しみも倍増でした。
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