劇場公開日 2023年12月1日

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戦場のピアニストのレビュー・感想・評価

全96件中、21~40件目を表示

4.0【対比の妙】

2024年1月8日
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鑑賞方法:映画館

久々に鑑賞、まず4Kデジタルリマスター技術が素晴らしい。巨匠ポランスキー監督自身の戦争体験も相まって、生々しい修羅場の描写と、美しい旋律のショパンピアノ独奏曲のコントラストが印象的。

実話ベースとはいえ相当フィクションも入ってるのを差し引いても、地獄絵図の混沌の最中で全く以て無力非力な姿と、絶体絶命の極限状態からピアノの腕一本で“芸は身を助ける“姿の連続性と照応には色々考えさせられる。

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Chang Koh

5.0ピアニストはウワディスワフ・シュピルマン 音楽は ヴォイチェフ・キラール

2024年1月2日
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鑑賞方法:映画館

興奮

知的

難しい

戦場のピアニスト
神戸市内にある映画館「シネ・リーブル神戸」にて鑑賞 2024年1月1日
原作本を入手

ちょっと気になったのですが、ショパンはポーランド生まれの作曲家ということです。
ご存知ないかたおられるのではと察しますが

ピアニストの名前はウワディスワフ・シュピルマン
鑑賞しているうちに、あることに気が付いたのです。
クラシック音楽を好む生活40年以上。そのなかで現代音楽を好むようになり
ポーランドの現代音楽に強く関心を抱くようになりました。
ヴォイチェフ・キラールという名の現代音楽作曲家です。映画音楽の作曲も
じつは「戦場のピアニスト」の曲を作曲しておられ、以前からよく聞いていました。
キラール作品集などのCD(海外輸入盤)に入っています。

ファゴットかオーボエのような木管楽器で演奏されるメロディ。あまりもいい曲とは思えないのです。朗らかさなどが足りないような感じです。キラールのほかの作品は素晴らしいのになぜだろうと。映画を鑑賞すればわかるかなと。ただ、そんなにタイミンぐよく上映されているわけがありません。いったん諦めたのですが、今回は再上映となりましたので、理解できたのです。
この映画のストーリーはあまりにも悲しいユダヤ系住民殺害であった。どうりで朗らかなメロディだと合わないんだろうと。

キラールが作曲した作品で好みなのは「orawa」という作品です。どうゆう意味か調べたところ、ポーランドのある田園地帯をさしているんだとか
弦楽器だけで演奏されているもので、同じメロディを繰り返しますが、少しずつ変化しながらおおきくなっていくイメージのもの
演奏時間10分程度。最後に「ヘイ!」とみんなで掛け声を上げるという作品です。とっても楽しい曲

原作本を開いてみたら、ルービンシュタインの名前がよく登場します。おそらくシュピルマンは接点があったのでしょうね。
実は20世紀を代表するピアニストです。

ルービンシュタインシュタインはもちろんショパン演奏家ですが、じつは多方面で実績があります。
わたしは数えきれないほどのCDを所有していて、演奏の素晴らしさに圧倒してます。
例えばロシアのラフマニノフ作曲した「パガニーニラプソディー」のCDです。
余談となってしまいました。映画に戻ります。

この話のなかで、いちばんスゴイシーンは、シュピルマンを救ったドイツ将校の場面
ここが異なっていることに気が付きました。

ショパン作曲 夜想曲嬰ハ短調 原作本にはそう記載されていますが、
映画館で聴いたときには「ショパン作曲 バラード第1番作品23」です。しかも一部短縮演奏
いずれもショパンの名曲として知られますが、けっこう重要なことではないでしょうか、とかんじました。

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大岸弦

4.0ピアノのシーンよりも

2023年12月17日
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鑑賞方法:映画館

生き残るための行動が印象に残った。
いま世の中で起こっていることを疑って見ることも大事だと感じさせられた。

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こうたんまる

5.0この時期にリバイバル放映されることに意味がある映画

2023年12月14日
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今年417本目(合計1,067本目/今月(2023年12月度)18本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))

 実は古い作品であることは知らず見に行って「作品リスト」を見たらそうなっていたのですが、だからといって帰るわけにもいかず見た作品です。結果としては良かったなというところです。

 ※ ミニシアター中心に4Kリマスター版で放映されていますが、ミニシアター中心の日本では4Kにおいついていないため結局「当館は2Kです」になるので、余り意味はなかったりしますが…。

 まず、史実として実在した人物であり歴史上の事実を参照した映画なのであることないこと加えることはできず、良いことも悪いこともありのままに描かれます。ここは好き嫌いあるかなと思いますが、ことこのタイプの映画(ナチスドイツ関係、日本の先の大戦関係)はそうしないと歴史認識がおかしくなるので仕方がないというところです。

 いわゆるユダヤ人の迫害事情(ホロコースト関係)を描いたドイツものの映画で、内容の細かい部分はともかくもこの事実自体は小学社会ですら習う内容なので理解がかなり容易である点は好印象です。一方、今回のリマスター版復刻上映はあくまでも「復刻上映」の扱いで「プログラム化されているのではない」ようで(換言すれば、いつからやりますよ、みたいに何か月も前から予告されているのではない、ということ)、私がみたときは「パンフレットの扱いはありません」でした。もっとも、古い時代の映画ですし最悪ヤフオク等でも購入できると思いますが…(あるいは、パンフにこだわらずともこのレベルの映画が述べるドイツの当時の事情ということであれば、どこの本屋にもおいてある)。

 採点に関しては特に気になった点まで見当たらないので減点なしフルスコアです。
なお、課金が必要になりますがアマゾンプライム等にあることを確認しています。どうしても当時の事情「すべて」を理解しきることは難しく、復刻上映ということは2週間もすれば消えてしまうと思いますので、字幕で追いきれなかった部分はそちらで補完するという手もあろうと思います。

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yukispica

3.5私にはこのくらいの評価が妥当だと感じる。

2023年12月9日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

 日本公開時、観ていなかったので鑑賞してみる気になった。ドイツ占領下のポーランドで、ユダヤ人がドイツ軍人により虫けらのように扱われ、虐殺されていく。事実だろうと思うが、私はここ数年ユダヤ人が被った悲劇に同情はするが、関心・感動を持たなくなってきている。逆に虐待するドイツ人に関心を持つようになった。同じ人間なのに、何故差別するのか。戦後、良心の呵責に苦悩することはないのかと。

 ポーランド出身の名ピアニストと言えば、アルトゥール・ルービンシュタインだ。この映画の主人公と同じユダヤ人でショパンが十八番だった。

 ピシュルツマンの名はこの映画で知った。ポーランド国内では有名であったかもしれないが、国際的には無名だと思う。たまたま、彼の体験が珍しく幸運だったので映画になった。ポーランド出身で同じくユダヤ人の監督が執念で撮ったから、気合が入っていたのだろう。いろいろな映画賞を受賞している。先に書いたようにユダヤ人の悲劇には飽きてしまい、私にはこのぐらいの評価が妥当だ。

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いなかびと

4.5マストで観ておくべき映画

2023年12月7日
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鑑賞方法:映画館

4Kデジタルリマスター版リバイバル公開で初観賞。

今の今まで観てなかったのを後悔するぐらい、今まで自分は何してたんだと思うぐらい、名作感あります。

『シンドラーのリスト』みたいに絶対に観ておくべき映画だと思うのと、

『シンドラーのリスト』に空気感が似てて、暗すぎず明るすぎず観やすかった。

また『シンドラーのリスト』が観たくなりました(笑)

『アウシュビッツのチャンピオン』で、ナチスにボクシングの腕前を気に入られ…みたいに、

ナチスにピアノの腕前を気に入られ…みたいな話かと思ったら、

当時のナチス統治下のポーランドの様子に重点を置き、ナチスの迫害を生き延びた、あるピアニストの半生。

この映画は、ピアニストのウワディスワフ・シュピルマンの自伝を映画化したものだそうです(僕は読んでません)

意外な事に、ピアノの演奏シーンは、ほとんどなく、そこが逆に良かった。

映画的にも面白かったけど、当時のポーランドの様子を知る資料として興味深かった。

あと、エイドリアン・ブロディの演技が素晴らしく、苦手な俳優だったけど、かなり見直した(笑)

ポランスキー監督も同じく苦手だったけど、同じく見直した(笑)

観てない方、マストですよ!

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RAIN DOG

5.0意味もなくどんどんユダヤ人を殺していくドイツ兵

Mさん
2023年12月6日
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なんて、本当にいたのだろうか。いくら戦争といえど信じられない。それとも、戦争とはそんなものなのか。殺していく彼らは、映画で見る限りは、心のない(形だけ人間の)ロボット(?)のようにも見える。
映画自体は実話だそうだ。「シンドラーのリスト」や「ヒトラーのための虐殺会議」とあわせて見てほしい。

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M

3.5期待度◎鑑賞後の満足度○ ロマン・ポランスキー監督が映画化したかったのはよく分かる。でもそれ程感銘を受けなかった。

2023年12月5日
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鑑賞方法:映画館

①さすがにロマン・ポランスキー監督である。老練としか言えない演出力。
なのに、数多く描かれてきた第二次世界大戦時のナチスによるユダヤ人ホロコースト映画・TVドラマよりも一等抜きん出ているという程ではない。

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モーさん

5.0戦争の歴史はみんな自分ごととして捉えなくちゃ

2023年12月2日
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鑑賞方法:映画館

ただただ生き抜くことがこんなにも難しいなんて。
決して納得のいく理由があってされたわけではない迫害。つまり明日は我が身かもしれない。ある日突然自分の暮らしがこうなったら……そう考えると身の毛がよだつ。戦争なんて何があっても絶対にしてはならない。それを忘れちゃいけない。とても観ていられないシーンも多く何度も目を覆ったけど、後世にずっと残していきたい、いや、残さなきゃならない映画。

一方で、『生きる』ことさえ諦めなければいつどんな風に好転するかわからないからどんな時でも希望を持つのをやめてはいけないことを教えてくれる作品。

潜伏中にドイツ軍将校に見つかってしまい、言われて演奏した曲がピアニストの魂の叫びとでも言わんばかりの激しさでこちらの魂が揺さぶられまくり。これまで受けてきた仕打ちへの抵抗、この後すぐに待ち受けているであろう自身の死、人生をかけた最後の演奏と言わんばかりの激しさ。あとで調べたらショパンの『バラード1番』とのこと。バラードって……。

完全なるフィクションだと思って観ていたら最後の最後に実話を基にしたお話だと知った。

いくらピアニストでも長年潜伏生活していて突然リクエストされてあんな風に指は動くのかしら??
パルムドール作品と相性悪い私だけど、この作品は文句なし🌟

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らまんば

3.5ゲットーとガザ

2023年10月26日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ナチス占領下のポーランド。迫害に翻弄されるユダヤ人ピアニストの逃亡劇を描く物語。

実話をベースにしたお話のようですね。
ナチスによるホロコーストの映画は、人間の最も醜悪な本質を抉られるようで、重苦しい気持ちになります。

映画は史実に基づいた物語らしく、抑揚は抑え目。それは緊迫感とリアリティを感じますが、半面起伏に乏しくも感じてしまい、148分の上映時間が長く感じてしまいます。
また、決死の逃避行なのですが、最終的に隠れ住んでいただけ・・・というのも、物語のカタルシスを減じているように思えました。

私的評価は、普通にしました。

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よし

4.0プーチンと金正恩に見せよ。響かないだろうが。 独裁国家のトップがそ...

2023年8月13日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

プーチンと金正恩に見せよ。響かないだろうが。
独裁国家のトップがその身に危機を覚えたら…戦争はなくならないだろう。そんな場合に備えて…核や兵器もなくならないだろう。理想と現実、難しい問題ですね。
戦争の過酷さ、悲惨さが描かれる本作。とうとう見つかった時はドキドキした。演奏させた後、「お見事」とか言って射殺すると思った。
全人類が鑑賞したら戦争は減るのだろうか。

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はむひろみ

5.0エイドリア・ブロディが好きになるきっかけとなった作品

2023年3月2日
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鑑賞方法:映画館

 ストーリーの中盤はユダヤ人が団結して暴動を起こすのにシュピルマンは冷ややかにゲットーの外で見つめている、この光景がどうも納得いかなかったのです。しかし、途中で「これは反戦をメインテーマにした映画ではない!」と気づき、彼の究極の生への執着に対し徐々に惹かれていきました。ユダヤ人迫害の映画ならいくらでもあるし、反戦色や残虐性を訴えたものも数知れないくらいだ。どんなに惨めな体験をしても名誉ある死を選ぶわけでもなく、臆病者の烙印を押されようが、どん底にあっても生きる希望を持つことに感動しました。

 しかし、実在のピアニストであることを知っていると、「何とか指を怪我しないように」とか「長い期間のピアノのブランクがあると後が大変だぞ」とか余計なことを考えてしまい、ピアノの置いてあるアパートのシーンでは、何とか弾かせてあげたいと祈るような気持ちになってしまいました。

 好きなシーンはドイツ将校から食料を分けてもらうところで、缶切りが入っていたところ!細かな描写ではあるが、演奏を聞いた彼の感謝の念がよく伝わりました。。。

【2004年2月映画館にて】

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kossy

5.0ユダヤ人が何か悪いことをしたのか?

2023年1月23日
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鑑賞方法:DVD/BD

なぜこんな目に遭わなければならないのだ?そう憤りながらドイツ兵に理不尽な暴力を受け仕舞いには皆殺されてしまう。死刑囚より酷い扱いだし呼び止められれば死の恐怖だ。早く死んだ方がマシなのか?僅かな希望を持ち極限のストレスと飢えを味わいながら生きながらえた方が良いのか?終戦まで生き延びられた人は地獄も見ただろうけど本当に運が良かった。この主人公は運もあるけどピアニストだったから助けられどうにか免れたのだと思う。でも数年弾けなくていきなりあんなに指は動かなかったはず。ピアノが偶然ある部屋に匿われた時も葛藤だっただろうね。彼にとってピアノを弾くことが悲しみを紛らわす唯一の方法だっただろうから。

戦争は絶対にしてはならないし、加担してもいけない。今のロシアの暴走を世界が協力し合って止められないものかと思う。
2度目の鑑賞だけど戦争が現実味を帯び前回より心が揺さぶられたように思う。

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見聞

5.0生きることの意味と人間の残酷さ

2022年11月25日
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鑑賞方法:映画館

事実は小説より奇なり、の如く、事実は小説より残酷でした。
映画で衝撃を受けた私は、映画の脚本ではなく、本人が書いたものが日本語に翻訳されたものを購入して読みました。
そして、さらに衝撃を受けました。事実は映画(原作本)よりも恐ろしく、人間の残酷さを実感しました。結婚後旦那に読ませたら、あまりの残酷さに途中でリタイヤしていました。

映画ではピアノも演奏されますが、ピアノがあれほど寒々しい旋律に聞こえたことはありません。
残酷で悲しい映画ですが、人のやさしさも垣間見える映画でもあります。
やさしさと残酷さを合わせもっているのが人間なんですよね。

なかなか映像化するのが難しい内容なのですが、そこを薄くならずに映画化できたのは本当にスゴイと思います(監督ロマン・ポランスキーだからかな?)。

映画見ていて実際に自分がその場所に今いるような錯覚にすら陥りそうになり、恐怖を感じながら最後まで見ました。音もリアルに響いた記憶があります。

生きることの意味と人間の残酷さについて、改めて考えました。
人間のさがとして、自分だけがよければ良いという感情は誰でもあると思うんですよね。

いじめとかそうじゃないですか?、見て見ぬふりする人もそうですよね?
ユダヤ人迫害って、実際に関係していたドイツ軍関係の人たちも、すごくそれと似ているんですよね。
みんな傍観者というか、「任務を遂行しただけ」という意識が強くて、人を殺したり迫害をしたという意識が非常に低いというか、「無い」のです。

自分は収容所へ運ぶための列車に人を何人運べるかを管理した。
自分は人数と名簿からリストを作成した。
などの、国家からの任務を遂行をしたという意識しかない。

学校での集団のいじめや、国家命令の恐ろしいところって、そこですよね。
人間の思考を奪う。
面倒だから傍観者になれるし、自分さえよければいい、という感じ。たぶん迫害も同じ。

ヒトラー政権時、レジスタンスのため地下組織で活動した人たちを尊敬します。
私は傍観者になってしまう人だと思うので。

同じ背景の映画としては、シンドラーも有名ですが、私には戦場のピアニストの方が胸に響きました。どこが違うのか?、もう一度シンドラーのリスト見てみよう。

映画を見る前にもユダヤ人迫害についてはアンネの日記や、アンネをかくまったミープさんが書いた本も読んでいました。
TVも見ていました。
(中学生頃に、NHKで放送した「キティアウシュビッツに帰る」というイギリスのドキュメント)

今まで見たもの以上の衝撃(ショック)が、この映画にはありました。

2003年に映画館で見ました。
仕事関係の研修会(という名の忘年会)で鑑賞券が当たりました。
1枚だったので珍しく一人で鑑賞。
当時は夜遅くまで働いていたので、最終上映にすべりこみ、良さそうなタイトルの映画を選んだつもりだったのですが、タイトルとは違いました。

生きていると辛いこともあります。
今でもときどき、生きることの意味を考えることがあります。
生きたくても生きることができなかった、多くの方々のことを忘れないようにしたいです。

悲しい映画なのですが、何故か、また見たいなと思える映画です。
希望の光が少し差し込んでいるような映画です。

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ころん

3.5シンプルおもろい

2022年1月15日
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普通に面白かった
ハラハラもあるしいいね

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ほくロック

5.0ぬるま湯の中でゆでられる蛙にならない為に

2021年11月20日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

知的

何を知った気になっていたのだろう…。

ナチスによるホロコーストを描いた映画。
アウシュビッツ=ピルケナウ強制収容所等を訪問して、現地のガイドからいろいろなお話を伺い、知った気になっていた。
映画・漫画・本で知った気になっていた。

けれど…。

平和な生活。それが、次々に発令される法律で、いつの間にか職を奪われ、生活の場を限定され、尊厳を傷つけられ、命すらも奪われる状況に陥っていってしまった。何がどうして?気がついた時には遅かった。その状況が淡々と展開していく。その中で生きる人々の変容が淡々と綴られていく。ドイツ軍に占領されて、いきなりユダヤ狩りが始まったのではなくて、少しずつ追いつめられていく様子に驚愕した。
 この状況を止めるために何ができたのだろう。ユダヤの方々に、ユダヤ以外の方々に。ユダヤ以外の方々にとっては「この程度」の決定だったのか。ドイツ軍に占領されていたからポーランドの人たちには何もできない状況だったのか。とはいえ、坂を転がる雪だるまのごとく、気がついたら止まらなくなっていた。命かけてレジスタンスしなければいけない状況になっていた。
 ぬるま湯に入れられた蛙は湯の温度が上がってきてもわからずに、結局ゆでられても、逃げ出すこともなく死ぬと聞いた。
 次々に法令が発令されて追いつめられた様子に、そんな蛙をイメージしてしまった。
 次々にきな臭くなってくる日本も、それほど重大じゃないと思っていたら、いつの間にかこのホロコースト・戦争に巻き込まれたように抜き差しならない状態になるのではと、この映画を見ながら怖くなった。

そんな尋常ならざる状況に翻弄される主人公。
 普通に生きていただけの市民の一人。
 幸いたくさんの人々のお陰で生き延びられた。ユダヤ教には詳しくないけど、宗教的に自死は禁止されているのだと思っていた。生への執着というより、どにかく生きるしかない。何のために生きるのか、このまま野たれ死ぬのか。良いことが起こるとは思えない状況。涙を流して泣くことすら拒否するような、感情が鈍麻してしまう世界。観ているだけで苦しくなった。”ピアニスト”というアイデンティティがあったから精神崩壊せずに生き延びられたのか。そう考えると、クライマックスでの演奏に身震いした。生きる屍から生還した瞬間。
 「主人公が、有名でファンをたくさん持つピアニストだから助けられた」というレビューも拝見する。アウシュビッツ=ピルケナウ強制収容所行きの列車に乗らないように、主人公を引っ張った人の動機はそうなのかもしれない。
 けれど、無名の普通の人々を匿い、助けた記録はたくさん存在する。実話、もしくは実話をベースにした映画もたくさん制作発表されている。そして何より有名な『アンネの日記』。アウシュビッツ=ピルケナウ強制収容所で、ユダヤの方の身代わりになってお亡くなりになられたコルベ神父(刑に服された部屋が、アウシュビッツ=ピルケナウ強制収容所に残っている)。
 この映画は、シュピルマン氏の自伝をもとに脚色されている。だが、主人公を通して、映画で目にするナチスの行為は、監督自らが経験したものではないのか。父によって逃がされ、両親・姉と離れ、終戦まで一人で生き延びた少年。ローティーン(終戦時12歳)の少年に何ができたのだろう。ロマン少年と映画の主人公が重なって見える。映画でのシュピルマン氏を描いたかに見せて、ご自身の経験を描いたかのような。

そんな主人公の周りの人々。
 より安全に生きるために、権力におもねる人々。
 一粒のキャラメルを割ったように、「助け合って」をしようとした人々。
 なす術もない人々。
 命かけてレジスタンスする人々。
 「逃げるよりも、生き伸びるのがつらい」逃げるって天国に逃げるってこと?
 主人公が狂言回しのように、この異常事態で起こる様々なことや人が点描される。

そんな中での出会い。
ある方に教えていただいたが、ドイツの将校を誤解していた。
 日本語字幕では、終盤現れるドイツの将校の、主人公への言葉使いが命令口調で乱暴だけれど、映画では日本語で言うところの丁寧語を使って、将校は主人公に話しかけているのだそうだ(ex字幕では「お前」と主人公に呼びかけるが、ドイツ語の台詞では「貴方」」と言っている)。他のドイツ兵は差別的な言葉使いを使って家畜か何かのように扱っていたのに、あの将校は、主人公のピアノを聴く前から丁寧語で呼びかけ、主人公を一人の紳士として扱っていた。それが日本語訳では表現されていないので、将校に対するイメージが違ってくる。
                 (教えていただきましてありがとうございました。)
 尤も、日本語訳のミスがあっても、彼が、自分がドイツ軍であることを嫌悪しているのは伝わってくる(細かく言うと彼はナチ親衛隊ではなく、強制的に軍に駆り出された人、本来の職業は教師)。

原作未読。原作を読んだ方からこの映画はほぼ原作に忠実と聞く。
 ただ、数点変えてある。そのうちの一つ、終盤出てくるドイツ将校は、主人公を助けただけではなく、何人も助けている。シュピルマン氏をはじめ、彼に助けられた人が助命嘆願を重ねていたが救えなかったというのに、この映画の中ではその様子が描かれない。それどころか、恩人の懇願に対して何もしなかった主人公と誤解している人すらいる。
 なぜ、監督はそんな描き方をしたのだろう?戦争終結後に二つ目のクライマックスを描く必要はないと考えたのだろうか。ならば、あんな形で将校を再登場させずに、エンディングの字幕で説明すれば良いだけの話だ。
 つい監督が『シンドラーのリスト』の監督を断ったところと関連付けてしまいたくなる。
 ここに、監督の怒りのようなものが表現されているように深読みしてしまう。
 善意あるドイツ人が、数名のユダヤ人を救ったからといって罪滅ぼしにはならないと。
 ドイツ・ソ連と力関係が変転しただけで、同じことの繰り返しなのだと。
そして、
 そもそも、このような異常事態を起こしてしまった大人への怒り…。
 これは、天災ではなく、事故でもなく、一人の狂気によるものでもなく、彼の台頭を許してしまったことによる大勢の人による人災なのだと。

ぬるま湯の中でゆでられていく蛙にならないためにはどうしたらいいのか、
政治への無関心の代償は何なのか、
希望が見えない中でどう自分を保っていくのか、
人への尊厳を究極の状態の中でどう表現していくのか、
人との繋がりとか、
芸術の持つ力だとか、
壮絶なる経験とどう折り合いをつけ、相手をどう許すのか、
とか
いろいろなことを考えさせられ、心を大きく揺さぶられた。

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とみいじょん

5.0心に残っている映画のひとつ

2021年11月19日
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アカデミー賞も受賞した有名な映画で
ケーブルテレビで放送されるから観てみようと
たまたまリビングで家族と寛いでいる時に見始めて
皆んな夢中になって最後まで鑑賞した、ユダヤ人に対する差別は有名だけど、とても残酷で胸が締め付けらる
大作だけあって全ての映像がとても壮大でそして、国と国が争っていても決して人と人同士が憎みあっている訳ではない。きっかけは音楽によって人の心を動かすシーンが印象的だった。

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Kyon

5.0結局生き残るのは偶然なんだなと。

2021年9月3日
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第二次世界大戦でかつ、ユダヤ人に焦点を当てた作品って、”シンドラーのリスト”とか”ライフ・イズ・ビューティフル”とか陰鬱な雰囲気で、救いのないお話なんだけど、必死に生き残ろうとする主人公たちをみて、頑張って生き残れ!って共感できるように演出して、如何に物語として成立させるかが、映画として大事になってくるんだけど、本作は僕の中で満点でした。

実際にロマン・ポランスキーがユダヤ人で、幼い頃に強制収容所で育った人って聞くと、彼のアメリカでの行いはともあれ、彼の経験を後世に語り継ぎたいっていう強い意志が、拘りが感じ取られて、素晴らしい作品に仕上がっていたと思う。

エイドリアン・ブロディ演じる主人公が、ただひたすらに周りによって生かされるってのも、主人公っていうより、ただの一般市民って感じが強くて良かっし、物凄くリアルに描けていた。彼が2時間半の間にただひたすらにボロボロになっていくのも引き込まれた。主人公が弱いってのも”戦場のピアニスト”の好きなところ。

最後の方のポーランドの町が崩れているシーンも、ただひたすらに絶望的で良かったし、実際戦争があったら、あんなにぐちゃぐちゃになるんだろうなと思えた。ドイツ軍将校がユダヤ人を虫のように殺すシーンも、本当にこんなんだったんだろうなと思って、戦争が人を狂わすのが見ていて怖すぎた。ただ黙って殺されるユダヤ人も、色々あるけど、死んだ方が楽だと思ったのかなと捉えられた。

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松本一輝

5.0言葉にならない

2021年8月29日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

怖い

名作だと知ってはいたけど、なかなか機会がなくて、やっと今更の鑑賞。
もう終始言葉にならなくて、圧倒されました。これが過去に実際に現実に起こっていて、悲しいとかつらいでは全然足らない…
けど、ちゃんと知らないといけないし、こういう作品がちゃんと残っていってほしいなと思います。

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たね

4.5辛い映画でした

2021年8月24日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

日本兵やソ連兵の蛮行も日本への原爆投下も愚かしいが、ドイツ兵のユダヤ人迫害も相当な愚行ですよね。本映画では生々しく描かれていて辛くなりました。何人かの善良な人、最後は命の恩人となるドイツ兵将校など登場しますが、背景にある無慈悲に失われた命のことを考えると、温かい気持ちにはなれませんでした。ピアノは美しく生き延びたユダヤの人達が二度と迫害されることなく幸せな未来が続いていくことを願わずにいられません。人種差別って本当に酷いですね。、

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Sheeta
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