「もの凄い独創性」弓 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)
もの凄い独創性
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もの凄い独創性。その作劇術、発想の大胆さにはただただ驚くだけです。
ゆらゆらと揺れるブランコに悠久なる水面。
《その日》を待ちわびる日付の印に、密かに買い揃えた品々。
感情の高ぶりを表す静謐なる雅な旋律。
2人の中にあった“信頼”はほんの小さなきっかけから崩壊していきます。
作品中ほとんど台詞は無く表情のみで総ては語られ、その心を射抜く“眼差し”で観客に訴えかけてきます。それは単なるカットの繋ぎに過ぎないのにとても大きな‘暴力’がそこには内包しているのです。
道徳的に大変な問題を抱えているのにどうしてこんなにも美しいのでしょう。
「これは果たしてどうなるんだろう…」と最後まで画面上に釘付けになってしまいました。
(2006年9月13日Bunkamura ル・シネマ1)
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