デューン 砂の惑星のレビュー・感想・評価
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話が壮大すぎて、途中で迷子になる。
色褪せないヴィジュアルと音楽
予習
ずいぶん単純な話
1万いく年とナレーションで始まった割に現代とあまり変わらない舞台設定と、前半の情報詰込みで困惑する。でも、お話はそんなに複雑でもないから、前半の間延びがなければ。
原作を忠実に伝えようとしたのか? 拡散してテーマが分かりにくく、「砂の惑星」と「命の水」に絞ったらすっきりする仕上がりになった気がする。
粗削りな部分もあるが引き込まれる!!
子供の頃に日曜洋画劇場で観て、TOTOのテーマ曲は覚えていました。特殊能力やアイテムについて特に説明は無いですが、近年は洋ゲーが好きな方も多いので特に難しくは感じないと思います。粗削りな部分もありますが、現在とは時間の流れが違う映画なので、浸れるものがあると思います。ハルコーネンがプカプカ浮かんでいると、ドラゴンボールに出てきそうな感じでした。終盤、念力で戦闘機を撃墜していくシーンで、皆の発声の充実した表情が印象的でした。主人公がただの優等生というか、あまりパッとせず、例えば小さい砂虫をチクチク虐めていたら怒ってデカイのが襲ってくる等、面白くなる要素は沢山あると想像が膨らみます。映画が終わってもデューンの事を考えてしまいます。年末公開予定のヴィルヌーヴ版が楽しみになりました。
元祖カメハメ波?
何巻まで読んだか忘れてしまったが友人間で回し読みをしていた。SFでありながらタイムスリップではなく中世貴族の領地紛争やヘラクレス冒険譚のような神話風に語られる舞台設定はSF時代劇とでも呼ぶようなハイブリッドSFであった。SFもScience FictionでなくSpace Fantasyの方が適当かもしれない。同様の構想はスターウォーズにも脈々と受け継がれアベンジャーズシリーズにも観てとれる、謂わば元祖的作品である。映画も当たればシリーズ化が見込めただろうが芳しくはなかったようだ。デビッド・リンチ監督は美醜のコントラストが強すぎるから子供たちには不向きだったこともあるかもしれない。武器も音声念力銃(元祖カメハメ波?)や巨大砂ミミズでアナログ的、昨今の何でもアリSFに比べればシンプルで十分楽しめる力作である。
"ホドロフスキー"も一安心
監督の映像センスは評価すべき
原作は1960年代後期から1980年代前半にかけてアメリカでヒットした大河SF小説で、全6巻にして未完の大作
イスラムやアラブ世界の伝承や神話をモチーフにした一種の貴種流離譚の物語をSFの体裁としたもの
とはいえスパイスはドラッグの暗喩であり、一言で言えば壮大なトリップの物語である
であるからこそ、あの時代のアメリカのヒッピー達に持て囃されたのだ
原作を読めば分かるが、映像にはなるが映画には向かない
小説自体が読破するのが苦行であったのだから、それをどう頑張っても面白く出来よう筈がない
これを面白い映画にするなら原作から徹底的に遠ざかるしかない
それを端から分かった上で本作を観たので、ダメージは少なく済んだ
原作を読んだのは遥かな昔なので忘れ果ててはいるが、ほぼ原作に忠実だろうと思う
あの大河物語を2時間強にまとめ上げたのだからダイジェスト風味になるのも致し方ない
原作に思い入れが無ければ苦行でしかない
観るのは苦痛だろうがそれはそれで原作に忠実ということでデビット・リンチ監督を責めてはならない
むしろ、ビジュアル、衣装、美術には見るべきものが多い
そして全体を貫くトーンはリンチ監督のタッチがしっかりとあり独自の世界を映像で表現出来ている
そこは評価されるべきだろう
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