「何という映画をペドロ・アルモドバルは撮るのだろう。映画が終わった瞬間、頭で考えるより先に心が震えた。正に映画の持つ力、そしてその力を持った映画。」トーク・トゥ・ハー もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
何という映画をペドロ・アルモドバルは撮るのだろう。映画が終わった瞬間、頭で考えるより先に心が震えた。正に映画の持つ力、そしてその力を持った映画。
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①よくこんな脚本が書けるものだ。しかしあらすじを語ってもこの映画の力の10分の1も伝わらないだろう。映画とは脚本、役者、カメラ、音楽、美術、衣装、編集そして演出、これらが渾然一体となった総合芸術だ。そしてそれに対峙した人間の感性を揺さぶるものだ。この映画の場合、殆どは悲しみというものだけれど、それだけではない。②映画はmotion pictureだからあくまで目で見えるもの、耳で聞こえるもので成り立っている。でもそこから喚起されるものは目に見えない。言葉にするのはある意味心を檻に閉じ込めるみたいなものだろう。③この歳になっても一本の映画にこれだけ感動できることが嬉しいとともに、この感動は死ぬまで忘れないだろう。③アリシアのバレエ教師役で懐かしジェラルディン・チャッブリンが出てきたのが嬉しかった。あとこの映画で何故「Night of the Hunter」と、最後で愛する女性のヴァギナに入ってみてそれきり出てこなかった男を主人公にした創作の「縮み行く男」について語るのことも沢山あるはずだ。
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