ストレンジャー・ザン・パラダイスのレビュー・感想・評価
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従妹が来る。今度は友達連れて従妹に会いに行く。3人でバカンス。はぐ...
従妹が来る。今度は友達連れて従妹に会いに行く。3人でバカンス。はぐれる。以上。
特別なことは何もない、しかし何かが残る映画だそう。
それは確かにそうだ。奇妙なカット、独特の音楽、だんだん美人に見えてくる従妹のエヴァ。しかしそれが素晴らしいとは私には思えなかった。
一度は見るべき映画だとか。見たよ(笑)
日常の中の静かな非日常
突飛でドラマティックなストーリーではないけれど、静かに人間関係がほぐれていく様や情景が変わるのは普段の自分の日常を思い返したくなった。
2人の男女が出てくるけれど、あえて恋愛関係じゃないのが良かった。
本作のいとこ同士のように、異性でも様々な関係性があっていいなと思えた。
何も考えずにぼんやりと、むしろ刺激は弱く観たかった私にとってはほどよく楽しむことができた。
挿入歌のScreamin' Jay Hawkinsの「I Put a Spell on You」が映画の雰囲気を色づけしていて、思わず聴き返したくなった。
映像はシャレているといえばそうなのだが
贅沢な間でもってとくになにも起こらないまま終盤へ。かと思えば有り得ない勘違いで話が動き出す。この展開はちょっと無理すじだろう。でも大して意味あることにはならず揺さぶられるようななにかが残る訳でもない。
女優さんにミステリアスな雰囲気があり、その顛末への期待でなんとか観られたものの、やはりとくに謎はなかった。
ロッテおばさん
よそよそしい関係も次第に互いに馴れ合う。彼女が喜ぶ顔を見て満足気だ。映画館での微妙な空気を愉しむ。しかし、それぞれの心に従い、すれ違い離れていく。
何かを目指している訳ではなく、ルールもない日常。そういった生き方を否定することはなく、むしろ憧れでもある。そういった生き方は選ばない多くの現代人の心に植えつけられる。
男男女のモノクロオフビートロードムービー
ハンガリーから渡米してきたいとこのエヴァと共にニューヨーク→クリーブランド→フロリダと車で旅をする。
掃除機をかける=ワニを窒息させる。
なが回しワンカットで暗転が細かく入って場面転換する。
セリフの中に「晩春」「出来ごころ」「東京物語」が出てきた。
ボーッと眺めるように気づいたら終わってたみたいな映画だった。
ラストは人違いで大金をゲットしたエヴァが飛行機に乗るっつっといて乗らずに宿に戻ってきて幕。
ジャームッシュ節
この映画の何が良いかを人に伝えられる自信はないけど、ただずっと見てられる。何も起こらないし、固定カメラだったり、ワンシチュエーションで一つの物語が終わるのに、あっと言う間の90分。
なんの予備知識もない状態でこれを見たら、つまらないと言っちゃうかもしれない。
ジム・ジャームッシュと言う名前に酔ってるだけかもしれないし、映像のマジックにかかってるのかもしれない。
自分でもよく分からないけど気持ちよくて、オシャレになった気分にさせてくれる。
小津安二郎
大学生の時に劇場で観た記憶があり、アマゾンプライムに入ったので視聴。ストーリーは有って無きもの。しかし、白黒の画面、真っ黒なカットの継ぎ目。小津安二郎の映画のようで、さらに少しドタバタしたようなすれ違い劇は、無声映画のコメディのよう。名作でした。
評価5の映画史上最高傑作10選+α
2001年宇宙の旅
惑星ソラリス
ブレードランナー
未来世紀ブラジル
ミツバチのささやき
ブリキの太鼓
時計じかけのオレンジ
裸のランチ
ウンタマギルー
ナウシカ
もののけ姫
ストレンジャー・ザン・パラダイス
バグダッド・カフェ
ドゥ・ザ・ライト・シング
※わたしの評価の基準
期待通りで3、期待しすぎで普通でも3、期待せず予備知識もなく面白かったら3、それ以上なら4、それ以下なら2。
よっぽど酷いと1。
期待を裏切る良さがあれば4だし、完全に裏切られるほど期待を遙かに超えてたら5です。
ただダラダラと・・・、しかし。
ただダラダラと流れていくだけの映画である。
面白くないと思う人にとっては”眠くなる映画”。
しかし、ハマってしまうとやばいくらいに面白くなる。
描き出されている日常は、緊張感もなく特別な意味もない。
ただ、そこに描き出される情景が好きなだけかもしれない。
一日中、特に見るわけでもないのに流していたい映画である。
行き当たりばったりな登場人物と物語
総合45点 ( ストーリー:30点|キャスト:65点|演出:30点|ビジュアル:60点|音楽:60点 )
やたらと無愛想な登場人物たちは全く笑うことなくぶっきらぼうに最小限の会話をする。物語は行き当たりばったりで、特に目的もなくその日暮らしをする三人がひたすら描かれる。物語らしい物語もないままにそんなどこにでもある日常の描写が続く前半は退屈した。功夫映画を横一線で見ているだけの場面が何分も続くと、もうわかったからさっさと次の場面に行ってくれと願った。物語じゃなくて雰囲気を追いかけた作品なんだろうが、ここまで物語が薄いと耐え難い。登場人物がいい加減なやつらだから余計にそう思った。フロリダに行ってからの結末にやっと映画らしい展開が出てきて持ち直した。
好き嫌いがはっきりと分かれる作品だろう。描写の中に登場人物の心理がわかるようになっているが、逆に言えばそれだけであって話はとにかく進まない。最後が面白いし爽快な部分もあるのだけれども、前半がちょっといらいらしたし、やっぱり物語がはっきりしなくて好きではないかな。
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