「むずい」ストレンジャー・ザン・パラダイス 赤ヒゲさんの映画レビュー(感想・評価)
むずい
公開当時から話題になっていて気になっていましたが、何となく観てませんでした(ロードムービー系はどうにも苦手で…汗;)。モノクロで描かれるのは、摩天楼のニュー・ヨークではない荒廃した街並みだったり、開放的な夏のフロリダではない寒々とした海岸だったりします。主人公たちもどこか鬱屈していて、やり場のない感情を持て余しながら、どこにもない理想を探しあぐねているような閉塞的な雰囲気が感じられました。本作はコメディとジム・ジャームッシュ監督が語っているようですが、そのおかしさを肌で感じるのは、個人的には容易ではありませんでした。ただ、観賞後にいくつかのネタバレ解説を読んで初めてわかり、本作がさりげなく周到に作られている世界観が理解できると、俄然、面白さを感じることができました。楽園よりストレンジャーを生きる、そんな主人公たちの生き様に少し愛を感じました。
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