「体力ありすぎのデヴィッド・バーン」ストップ・メイキング・センス ジョンスペさんの映画レビュー(感想・評価)
体力ありすぎのデヴィッド・バーン
トーキング・ヘッズにはほぼ触れずにこの歳まできてしまったが、音楽映画の金字塔との呼び声高い本作が4Kでリバイバルというので鑑賞。数年前のアメリカン・ユートピアは劇場で観たのだが、完璧に作り込まれたショーに世の評判ほど個人的にはノレず…。そんなわけで鑑賞前にはやや不安があったけど、アメユーよりライブ感にあふれている本作は、自分の嗜好にも合っていてめっちゃ楽しめた。
人物を引き立たせるためか楽器や舞台装置を黒で統一しているのがかっこよく、評判のデヴィッド・バーンの多動?っぷりがすごい。ドキュメンタリーや実録ものと違って全曲フルコーラス聴かせてくれるし、ラストはスパッと幕が降りてシャープに終わるのもいい。レイトショーの劇場内はおっさん3人だけだったこともあり、連続するリズミカルな曲にこっちも勝手に体がずっと動いていた。
日本の能にヒントを得たというビッグスーツは仮装大賞かジャンボマックス(古すぎ)にしか見えなかったけど、まさに「意味を考えず」に浸れる作品だった。
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