戦国自衛隊1549のレビュー・感想・評価
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原作は良いけどね
はっきり言ってしまえば、原作者:福井氏の人気と自衛隊全面協力のリアルさだけが売り物の映画。戦車やヘリがリアルな割に設定がしょぼいし・・・
「調べたら、七兵衛は間違いなく1547年の人間だとわかりました」「的場一佐は1547年の戦国時代に行ってる」等々。どうして知ってるんだろうと疑問に思いつつも、北村一輝の演技に騙されてストーリーに見入ってしまった。しかし、彼がただの歴史オタクの狂人だということも考えられるのである(実際事件が起こったら、間違いなくコチラ)。タイムスリップしたという事実も演習場に穴が開いただけですし、タイムパラドクスものの良質作品を観た直後なだけにがっかりしてしまいました。
それでも意外な展開も用意してあり、日本史好きで戦国の武将の幼名や家臣の名を知ってる方ならば十分に楽しめるのかもしれない。そして北村一輝、伊武雅刀、鹿賀丈史がいい演技してますので、これだけでも満足といったところでしょう。伊武はお茶目な斉藤道三だし、鹿賀は織田・的場の心理を把握しきれてないし、北村は我が道を突き進んでいるし・・・
全体的には、強い平成日本を築きあげたいと願う思想をどう取り扱うかが評価の分かれ目になるのかもしれない。戦国時代で織田信長となって歴史をやり直そうとする的場と、歴史を変えずに平和な日本を守ろうとする鹿島。役者の演技力のバランスから見ても、今の世の中の潮流を考えてみても、平等というよりは、「強い日本」がいいと思わせる意図が見え隠れする。原作は未読だが、映画そのものは福井氏の思惑とはずれてしまっているのではないかと想像できます。
オリジナルの『戦国自衛隊』が公開されていた頃は、自衛隊の存在そのものが違憲裁判などの背景もあり、SFや人間ドラマに主眼を置くことによってかなり配慮されていたと記憶しています。今回はむしろ自衛隊PR映画になるのではないかと危惧されたけど、ラストシーンにてやはりそれが証明されました。気をつかいすぎだよ・・・
北村一輝の生首がケタケタ笑うシーンでもあれば4点くらいになったかもしれない・・・
【2005年6月映画館にて】
『戦国自衛隊』×『戦国自衛隊1549』で、BESTな『戦国自衛隊』に…?
当時の角川映画の破天荒さをまさに象徴するような、今尚人気を誇る1979年の大作『戦国自衛隊』。
半村良の原作小説のアイデアを元に、福井晴敏が全く新しいストーリーを書き上げてリメイクした2005年の作品。
死亡したと思われた陸上自衛隊の的場一佐以下小隊。しかし真相は、ある極秘実験に参加中、事故が発生。それにより、彼らは戦国時代にタイムスリップしてしまったのだ…!
再び準備や条件が整い、的場の元部下の鹿島にも協力が要請させられ、戦国時代へタイムスリップする救出ミッションに向かう…!
オリジナルを見たのはもうかなり前。それでも、破天荒さやインパクトだけは覚えていた。(尚、本作を見るのも劇場で観て以来久し振り)
詳細はほとんど忘れたが、変更点は何となく。
前作はタイムスリップした小隊の戦国サバイバルだったのに対し、本作は救出ミッションがメイン。
戦国時代、調達ナシでも動いていた前作の近代兵器。今回はちゃんと調達方法あり。(でも、都合よく原油出るんかいな…?)
現代に戻れるまでのタイムリミット。
あの戦国武将らも若き意外な形で!
遂に再会を果たした的場。が、その的場は…。
ベストセラー作家・福井晴敏ならではの新解釈。
監督はゴジラ2000(ミレニアム)シリーズの手塚昌明。
同シリーズよろしく、自衛隊全面協力。本作でもこの監督のミリタリー気質が大爆発。
本物の自衛隊、CG、さらに壮大なオープン・セットが造られ、クライマックスは迫力と見応えあるアクション・シーン…いや、合戦シーンが設けられた。
キャストでは、鹿賀丈史と北村一輝が存在感あり。
特に、北村一輝は儲け役。
文句ナシのエンタメ作!…と、言いたかったのだが…。
確かに最高の素材を揃えている。
でも、どう言ったらいいか…。
例えば、最高級レストランの具材で我々が料理を作ったら、平凡な料理しか作れなかった、そんな感じ。
まず、演出がチープ。ミリタリーの作風はカッコいいんだけど、それ以外のドラマ部分はステレオタイプなんだよなぁ…。特撮畑出身の監督が皆必ず通る道。手塚サンも頑張って!
鹿賀、北村以外のキャストの演技が褒められたもんじゃない。主役の江口洋介は“熱い男”の一本調子。中尾明慶のド下手さにドン引き…。
的場のやろうとしている計画が酷すぎて、まるで漫画の悪役。それに対し、熱く正論を叩き付ける鹿島も漫画のヒーロー。
勧善懲悪、本当に漫画の世界。ちょいと説教臭さも。
荒唐無稽だったオリジナルにリアリティーを付け足したのはいいものの、部分的には漫画みたいだったり。何かちぐはぐな印象。
突き抜けた面白さはオリジナルの方がやはり上だった。
その両者が巧く合わされば、最高の『戦国自衛隊』になるんじゃないかと思うのだが…、
どうだろう??
劇場公開時に見て以来15年ぶりにみた。 以前見た時は、前作の印象か...
アクション映画と思って観たら、SF映画だった
ただただ鹿賀丈史がカッコ良かった…
まるで学芸会
戦国時代に飛ばされた自衛隊員たちが、その圧倒的な軍事力で歴史の改変...
戦国時代にタイムスリップする意味が分からない
今の日本の体たらくはどこに原因があるのか。
『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』で見事に描かれている。
アメリカを追い抜きつつあった絶好調の日本経済。
それをぶっ壊したのが「総量規制」である。
これによって失われた日本の資産、実に1300兆円。
この歴史的暴挙を止めるため過去にタイムスリップする。
ではこれ以外で過去に戻れるとしたら、いつの時代に戻るべきか?
1941年12月8日である。
この日何が起きたか。
真珠湾攻撃。
これが日本を滅ぼした。
真珠湾攻撃さえしなければアメリカは参戦できなかった。
アメリカが参戦しなければドイツが負けることはあり得ない。
日本の当初の作戦は、
インド洋を制圧しイギリス、ソ連、中国の補給を絶ち、中東でドイツと合流。
中東の石油をドイツと山分けするというものだった。
この作戦通りやってれば日独の完全勝利である。
アメリカ世論は戦争反対だったので他国の戦争など知ったこっちゃないのである。
この戦争反対のアメリカを戦争に引き摺り込んだのが真珠湾攻撃である。
この実行犯は誰か。
山本五十六である。
タイムスリップ・ミリタリー映画の良作
どちらとも言えない作品
とにかくひどい
過去に作られた作品をリメイクするということは、それだけオリジナルに魅力やパワーがあったということだと思うのだが、本作には観客を魅了するパワーも魅力もない。
そもそも自衛隊が戦国時代にタイムスリップしたと聞いて観客が作品に期待するのは、現代と戦国時代のギャップから生まれる画的な興奮だったりストーリーのデタラメさだと思うのだけど、どうやら手塚監督はオリジナル作品にあった魅力をさっぱり理解していなかったようだ。彼はタイムスリップの原因を丁寧に紐解くだけで、オリジナルにあった画的・・・強いて言えばアクションの快楽を作り上げることがまったく出来ていない。
そういう意味で監督は観客の求める欲求がまったく分かっていなかったようだ。何とも残念な1本だし、果たしてリメイクする意味があったのかどうか、責任者を小一時間は問いつめてみたい駄作。
期待してみなければ・・・
戦国自衛隊といえば、1979年に公開された作品が有名であるが、今回の戦国自衛隊1549は、自衛隊が戦国時代にタイムスリップしてしまうと言うベースラインは同じであるが、そのストーリーは全く異なる別作品。その為、「原案:半村良」「原作:福井春敏」と記されている。
前作では、自衛隊の協力を全く得られずに撮影を行っているが、この作品では陸上自衛隊の全面協力を得て行われた。プロモーションのため、装甲車が六本木ヒルズにもやってきたほどである。見方によっては、自衛隊が日本を救ったとも解釈できるので、自衛隊からこのような手厚い協力を得られたのであろう。(原因を作ったのも自衛隊なんだけどね:-p )最後のシーンでは、ホンモノの自衛隊員が並んで出演しています。
娯楽映画としては、適当ではないだろうか。日本映画も、それなりの作品を作るようになったようである。もっとも、CGを使うシーンなどはイマイチだが・・・。また、多くは語らないが、所々に突っ込みどころがある。特に、最後のシーンなどは、電池のシステムが止まっているのに何でヘリが飛んでいられるのでしょうか? まぁ、多くは語らないことにしましょう。それにしても、生瀬勝久の自衛官役は似合わない・・・(苦笑)。まぁ、見ても損はしないと思います。
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