「絶望に紛れる希望の先は絶望」ソウ 太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
絶望に紛れる希望の先は絶望
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DVD、字幕版を鑑賞
SAWシリーズは全7作あるわけだが、一番面白いのは断トツでこの第一作だ。
ストーリー、キャスト、演出など、すべてにおいて完璧。
ミステリー要素やホラー要素、精神の崩壊……これらがギッシリ詰め込まれ起承転結もはっきりとしている。
今作のポイントは、人が死に直面した時どのような選択をするのかだ。
死に直面することでやっとわかる自分自身の気付かない素性、こうでもならなければ正しい道は歩くことができないのか。
そう考えると本当に正しいのは、「法的に悪者と見た人間を殺す(捕まえる)」警察か、「罪を償わせるため、また自分自身と向き合わせるために、命を懸けて『ゲーム』をさせる」ジグソウか。どちらが正しいのかが分からなくなってしまう。
よーく考えさせられる映画だが、何よりもラストの精神崩壊が素晴らしい。あえて最後の最後まで見せない。こういう終わり方で観ている人をゾクゾクさせる。
様々な意味で恐ろしい映画だった。
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