劇場公開日 2003年2月8日

「ウィリアム・ブレイクって何か厨二心をくすぐられるものがある」レッド・ドラゴン なおさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ウィリアム・ブレイクって何か厨二心をくすぐられるものがある

2023年2月26日
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鑑賞方法:映画館

原作は何ならマイオールタイムベストミステリクラスで『羊たちの沈黙』より圧倒的に好きですが、レクター人気の勢いで製作されたリメイクとはいえこちらの映画版も中々の出来。
レクター博士は背景としてもう少し控えめな方がよかったかな。刑務所の中で外の世界に対して何もできないはずなのに、全てを見透かし操っているように見えるからこそ余計に恐ろしいのだから。
 上手い役者さんをこれでもかとばかりにつぎ込んだ贅沢な布陣。グレアム役がエドワード・ノートンでまたピッタリ。頭は切れるが繊細で、あちら側に行ってしまいそうな危うさがある。レイフ・ファインズはちょっとイメージと違うかもしれないが、あの複雑な人物をちゃんと作り上げていたと思う。エミリー・ワトソンの虎のシーン好き。原作でもそうだったけど、何もないのにとても官能的に見えてドギマギしてしまう。キャストにホフマンの名を見て「絶対調子乗ってしっぺ返しくらう役」と思う。

サイコスリラーとされているが、もし赤き龍が本当にダラハイドを操ろうとしているのなら、スーパーナチュラルというかオカルトホラーだなあとも思う。妄想だけど。

なお