劇場公開日 2003年11月22日

「途中で止めるのは難しい」フォーン・ブース ノリミッチーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0途中で止めるのは難しい

2014年1月28日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:TV地上波

楽しい

怖い

面白いですが、すぐに忘れそうです。

元より密室劇は好きで、『あり得るかも知れない状況に、自分ならどうする』と、疑似体験出来る事に醍醐味を覚えます。

この作品も、限られた空間で織り成す緊張感が上手く表現されており、没頭出来ました。

コリン・ファレルのダメっぷりも良く、憎まれ役の二枚目という難しいところを見事に演じており、先の見えない展開に釘付けでした。

しかし、改めて振り返ると、どう面白かったのか説明しづらいです。

考えてみたら、この作品、私達に現実味の無い話なんですよね。
今の日本において、電話ボックスに幽閉されて、スナイパーに狙われる状況って…まず考えられないです。
だから、この話が遠い絵空事に感じてしまい、劇中の野次馬達と同じ目線で見ていた様な気がします。

『見ている時はハラハラするけど、所詮は他人事、時間の経過と供に忘れてしまう』

まさしくこんな気分です。
その気分を敢えて狙って、現代人の無関心や無責任を揶揄しているとすれば、テクニカルな作りかと思いますが…
どうなんでしょう。
鑑賞者の受け取り方一つですかね。

それでも、約90分楽しませてくれる事には変わりないです。

人だかりがあったら、覗かずにはいられない方にオススメです。

ノリミッチー