「物語は無茶苦茶だけど緊迫感のある演出で見せる」フォーン・ブース Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
物語は無茶苦茶だけど緊迫感のある演出で見せる
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総合:60点
ストーリー: 45
キャスト: 65
演出: 75
ビジュアル: 70
音楽: 70
かなり物語は無茶苦茶で非現実的。犯人の目的も理由も何一つわからない。ただの悪戯か精神錯乱しているのか。主人公はけっして褒められるような人間ではないし世間一般から見ればくず野郎かもしれないが、他にも彼よりずっと悪いやつが星の数くらいいる。彼ほど根っからの嘘つきではないにしても、普通は人間は悪い行いの一つくらいはするし、嘘の一つもつくものだ。こんなことをする犯人のほうが余程性質が悪い。そもそもこんな危険冒してまでする犯罪ではないだろうし、うまくいくはずもないだろうと思える。主人公は悪事を告白させられるが、人を殺す極悪な犯人の背景はわからない。この本当にくずな犯人のことがほったらかしなのはおおいに不満が残る。
それでも同時進行で動いていく脅迫と死への緊迫感がある。自分の人生の間違いを振り返ることにもなるし、犯人との交渉をして命の危険の中で事件を解決しようと全力をつくすし、さらには自分の命よりも他人を助けようとすることを選んだ。その意味で飽きさせずに一気に物語が進んでいく演出は面白い。
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