「モーグリのワガママは変わらず」ジャングル・ブック2 よんしんさんの映画レビュー(感想・評価)
モーグリのワガママは変わらず
ジャングルにいたいと言いながら、川辺で見た人間の女の子に惹かれてヒョロヒョロと人間の村へ行ってしまったモーグリの、おそらくその数か月後の話です。
モーグルは人間の生活にかたっ苦しさを感じ、止められているのを無視してジャングルへ戻り、やっぱりジャングルにいたいと言い出します。
で、今度はおなじみの動物たちだけでなく人間までモーグリに振り回される、といったお話です。
ディズニー作品ですので、それなりに楽しいですし、絵もきれいです。
が、技術が向上したとはいえ、1967年版のジャングルブックのようにロトスコープではないので、キャラクターの動きの滑らかさは前作とは違います。また、当時のディズニーアニメに見られる独特な線のタッチも再現はされていません。
ディズニーの続編として珍しいのは、1作目の曲である「The Bare Necessities 」が出てくるところでしょうか。
ディズニーの続編によくある、ちょっとだけメロディラインが流れるといったものではなく、ガッツリ何度も出てきます。
そしてジャングルブックの世界ではジャングル育ちのモーグリだけでなく、人間の子供たちもどうも動物と会話ができるようです。
モーグリ人間の世界に馴染んで普通にしゃべっていることから、人間の世界に来てそれなりに時間が経ったのだろうと思っていたのに、杞憂だったようです。
ってことでストーリーも1からそれほど時間が経ってないようなので、今から見るなら1.2セットで観るといいと思います。
相変わらず出てくる動物たちは楽しいですし、モーグリに振り回される動物たちがかわいらしいです。
しかしモーグリ、愛情込めて育ててくれたオオカミの両親のことなんかこれっぽっちも思い出すことなく、数日だけ一緒に過ごした熊のバルーを熊パパとか言い出す始末。
この子供のワガママ具合がかえってリアルに感じます。
周りが優しすぎ。