劇場公開日 2002年6月1日

ザ・ワン : 映画評論・批評

2002年5月15日更新

2002年6月1日よりニュー東宝シネマほか全国東宝洋画系にてロードショー

125人のジェット・リーの乱闘が見たかった

「X-ファイル」の脚本家出身で、監督と製作を分担して「ファイナル・デスティネーション」で映画界に進出したジェームズ・ウォングレン・モーガンのコンビ。彼らの第2作「ザ・ワン」は、冒頭で一気に説明されるマルチバース=多次元宇宙という設定がミソだ。つまり、少しずつ違う歴史をたどっているパラレル・ワールドの地球が存在し、少しずつ違う環境の自分が存在する。その数125。だったら、125人のジェット・リーが登場して、大乱闘を繰り広げれば凄いのだが、残念ながら、そういう物語ではない。

この多次元宇宙の均衡を守る捜査官だったジェット・リーが、別の次元の自分が死ぬと、そのエネルギーを吸収して超人化していくのを発見し、多次元宇宙で唯一の存在=ザ・ワンを目指す。ちょっと「マトリックス」入ってるけど、映画は、全能の存在になろうとする悪のジェット・リーと、彼以外にただひとり生き残った善のジェット・リーとの死闘を描く。

そんなわけで、せっかくの設定がもったいなく、バン・ダム対バン・ダムの対決を描いた「レプリカント」に似ちゃってるけど、やっぱりジェット・リーのアクションのほうが見応え充分。悪役が似合わなくてもネ。

(高橋良平)

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む
関連DVD・ブルーレイ情報をもっと見る
「ザ・ワン」の作品トップへ