劇場公開日 2004年8月7日

「これが是枝監督の原点か」誰も知らない 映画野郎officialさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5これが是枝監督の原点か

2020年5月20日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

なるほど。スター監督になってからこの出世作を観てしまったが、ドキュメンタリー出身のフィルメイカーとして、役者や時代感のリアルさを追求した演出が目に見張るものがある。
どこか本当の日常よりも日常で、それゆえ大きな心の動きは与えられないかもしれないが、ズキズキと心身の奥底に浸透してくる。カンヌ映画祭受賞というのがうなづける。

エンタメの姿をしながら、しっかりと社会問題を切り裂く強さを持った作品をつくっていくのが、是枝監督の最大の魅力ではないであろうか。
ますます一度高みを超えた監督が、次に目指す世界が楽しみで仕方がない。

もの語りたがり屋