「一体、誰のニーズに応えたリメイクなんやろう?」日本沈没 全竜さんの映画レビュー(感想・評価)
一体、誰のニーズに応えたリメイクなんやろう?
『宇宙戦争』と並んでリメイクする必要性に疑問の嵐が吹き荒れた作品。
あらすじはってぇっと、タイトル通り、突然、日本が沈んじまう映画である。
1973年に藤岡弘、主演で一度ズブズブ沈んだ日本だが、どういうワケか2006年になって、無表情の草なぎ君の下で、再びズブズブ沈むハメになった。
一体、誰のニーズに応えて復活したのだろう?
そして、いつの間に日本列島は再浮上したのだろう?
MOVIX清水にて観賞する前、ニュース23で、
「今作は数多くの地質学者や海洋学者達を招き、最先端の科学を結集して創った映画だ!!」
と、くどくど宣伝していた。
それを観て
「しょせん大味な大衆娯楽映画やないか」
と、言い訳がましくて冷める一方だったが、まさか東日本大震災を予見していたとは、あの頃予想だにしなかった…。
おかげで地上波放送は不可能となり、封印映画の仲間入りするハメに…。
当時は、『ディープインパクト』や『デイアフタートゥモロー』etc.でアメリカがエラい目に遭うてる時、日本もとんでもない目遭うてましたよ〜〜ってノリやったのにね。
国が変わっただけで、人が大勢死にまくる設定は同じやし。
静岡人の私がまずショックやったのは、オープニングの大地震で静岡が全滅した事である。
我々はいきなり死んどんのかい…
幽霊視点で観ろって了見なんでしょうか。
しかも、次の場面では、富士山バックに普通に東海道新幹線走っとるやんけ…。
ほな、さっきの大地震は何やったんや?!
主人公の草なぎ君は被災地と研究所とを被害も無く猛スピードで行き来。
どこで瞬間移動マスターしたんやろ?
それなら、テレポーテーションして、とっとと外国へ逃げたらええのに…。
柴咲コウとエッチしたいだけからやとしたら、単なるドアホ カップルである。
外国に逃げればオーケーって、日本が丸ごと沈んでるのに周辺国が無傷なワケがない。
その前に近所の朝鮮半島はとっくに海の藻屑になってるハズである。
テポドンが本領発揮できる絶好機やのにね。
ちなみに主人公達の乗る海洋調査船がいる海はいつも穏やか。
一体、どこの海におるんやろ?
言ったらキリがない。
いっそのこと、『ノストラダムスの大予言』もリメイクきぼんぬである。
では最後に短歌を一首
『さようなら
いきなり全滅 静岡県 死人に口無し 誉めるとこ無し』
by全竜