地獄の逃避行のレビュー・感想・評価
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不思議。自分は常人なので頭がオカシイこの作品の主役に感情移入は出来...
不思議。自分は常人なので頭がオカシイこの作品の主役に感情移入は出来ないが、かといって他の作品みたいに見るのが苦痛で早く終わって欲しいとは思わなかった。なぜだろう。演出の腕と言ってしまえばその通りなんだけどつまらない結論。まるで同じ人間の行動を追う様に普通に描いてるのがいいのか、雄大だったり牧歌的だったりする画と音がそうさせているのか。不思議。
マリック伝説第一章
伝説の監督テレンス・マリックの1973年のデビュー作。
強く惹かれ合うキットとホリーの若い男女。しかし、ホリーの父親に交際を反対されたキットは、衝動的にホリーの父を殺してしまう。二人の当てのない逃避行が始まる…。
実話を元にした作品。
テレンス・マリックと言うと、詩的な美しい映像と哲学的な内容が特徴。
本作では、まだストーリー主体。
貧しい身ながらもただ純粋に愛し合う若い男女。
が、大人はそれを理解しようとしない。
純粋な愛が狂おしい愛へとなり、若者は過ちを犯し、暴走する。
行く先々で無軌道な愚行を繰り返す様は弁護のしようがないが、破滅へ向かう姿は哀しい。
おそらくこの二人の愛の形は、一時だけ激しく燃え上がるタイプだろう。その始まりも終わりも唐突。
愛は時に残酷。
あちこちに後のマリックの片鱗も垣間見える。
心情を語ったナレーション、印象的な音楽、そしてアメリカの広大な土地の美しい映像。
ただの犯罪逃走劇+ラブストーリーとは違う雰囲気を醸し出す。
当時、この監督が映画史上稀にみる寡黙作家になるとは誰が予期しただろうか。
キットとホリーに扮するのは、若き日のマーティン・シーンとシシー・スペイセク。
破滅的なカップルを鮮烈に体現している。
アメリカは広い
ためらいなく人を殺すところにびっくりした。あまりに短絡的なのだが、開放感も感じた。女の子がけっこうブスで、とてもリアルだった。そこをリアルにしなくてもと思った。いくらつきあっていると言っても父親を殺されるのはたまったものではない。それにしても主人公の男が物騒すぎるし、あんな危険人物が身近にいたら治安悪すぎる。
石油のパイプラインの漏れているところからガソリンが補給できるのか疑問だった。アメリカがいかに広大か非常に伝わった。新潟もかなり広くて県外に達するまでほとほと嫌になるのだが、アメリカの州は比較にならないほど嫌になりそうだった。
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