劇場公開日 2003年7月26日

「ベンガ!ピンガ!ベンガ!ベンガ!べんが!べんが!VENGA!」茄子 アンダルシアの夏 コバヤシマルさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ベンガ!ピンガ!ベンガ!ベンガ!べんが!べんが!VENGA!

2022年5月21日
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鑑賞方法:VOD

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笑える

悲しい

内容は、プロ自転車レース舞台はアンダルシア。ベルギーの🇧🇪🍺会社がスポンサーのパオパオビールの自転車teamに所属するぺぺ・ベネンヘリに関わる人々の話。好きな言葉は『監督に教えてやりてぇ!プロってのは仕事以上の事をやっちまう奴がいる!そうでなきゃ遠くへ行けねぇ!なぁ俺は遠くへ生きたいんだ!』独り言の様なオフ台詞が一番グッと来た。アニメ制作に携わる人生、高坂監督自身の思いも伝わる様です。『俺の夢はぺぺな託したからな!』この言葉も哀愁があり非常に胸が溜まりました。道半ばで諦めた殆どの人達に手向ける様な言葉の重みが爽やかだった。なんと言っても地中海アルダルシアの太陽が照りつける非常に乾燥した日差しの表現は観ている此方までカラカラになりそうでした。印象に残った場面は、過酷なレースの上で一条の光ともなる様な大きな牛の🐃立て看板の影その対比が胸に詰まる所がある。酷暑の中の日陰は天にも昇る心地良さです。昔も今も自分を見守ってくれた故郷の牛の立て看板のに人一倍の思い入れがあったので敬礼したんだろうな。日暮れの静寂感が感嘆の声に思えて良かった。『兵役の時、俺は自転車取られたけど奴が兵役の時は奴が俺に、カルメンを取られましたからね』との兄の言葉はこの物語の主幹となる大切な逸話だと思いました。とにかく皆ぺぺが好き!!!だということが伝わり静かな中にもカタルシスの解放が見られ素晴らしい作品でした。最後に人それぞれ色んな思いがあるが前を向いて行かないとなぁ!という事が映像的に主観と客観的な表現を上手いこと表された大人の味付けな映画です。ギャグの放屁も良かった。

コバヤシマル