モンスター(2003)のレビュー・感想・評価
全47件中、21~40件目を表示
愛されたい、生きたい
後半は泣きながら見た。
ヘビーな内容で観た後にズンと心が重くなる。
セルビーとリーの微妙にズレた愛情が中盤から終わりにかけてギシギシ音を立てて不安を掻き立てられる。
レビューを観てからの観賞だったから何がモンスターだろうか?と考えながら観た。たぶん、愛する人のためなら誰だってモンスターになってしまうんだと思った。そこに置かれた環境の"選択肢"というやつがあって、ほとんどの人間は最善の選択をする。でもアイリーンには選択肢がなかったし、どんな最善があるかもわからなかった。それだけに最後の殺人が悲しすぎる。
悲しい殺人犯
あまりに哀しすぎる
ストーリー
もう序盤から結構ダメだった。というのも貧しい環境から娼婦という商売しか出来なくなった女性の生きる術がこういう形しか無かったというのが非常に現実味を帯びていたからである。就職しようと努力したもののああいう結果に陥ってしまう主人公の不器用さ非常識さ。
キャスト
シャーリーズセロンの映画ですよね。そりゃ見た目も凄いですよ、でもそこだけじゃなく仕草や目線ひとつひとつも作り込まれている。しかも断片に美しさが見えたりする。すごく不思議な人物となる。クリスティーナリッチも珍しくボーイッシュなかんじで、たぶん役作りでちょっと太ってるよね?ギプスで洗面台を叩くシーンでは、洗面台を壊し自身の腕にアザを作ってしまったらしい。
監督
女性監督だからオシャレで美しいものに仕上げまであるかと思っていたがそんなことはなかった。人工的なものは排除されより現実的で、実際にどこかにこんな女性がいてこんな人生があると思わされた。さらにこれは愛のために殺人を犯すという結構シンプルなストーリーだが、彼女の娼婦という仕事やバックグラウンドを映し出すことで作品に重みを与えた。彼女は娼婦を仕事の1つとして考えているし、彼女の性格も魅力として捉えている。だからこれほどに彼女の宿命が悲しい。
彼女たちはアイリーンの不幸な環境にも関わらず希望を持って生きたことを尊敬しているようだったし、同情している。シャーリーズセロンも自身がアイリーンになりきることで、彼女がその容姿によって受けた差別を思い知った。
「殺人も売春もしないという人たち。環境が変わればありえないことじゃない。自分は違うという傲りは愚かしい」
とことん胸糞悪い映画
タイトルなし(ネタバレ)
お、重い…
ひたすら悪い方向に進んでいくのが見てて辛い。
批評にはモンスターとは主人公のアイリーンではなくアメリカ社会そのものだって書いてるけど、その通りだと途中から気づいた
殺人を繰り返してお金を手に入れ同性愛者の恋人とタバコすぱすぱ吸いながら周りに怒鳴り散らしてる姿のアイリーンは「なんやこいつ…最悪や…」ってなる笑
でもアイリーンの過去は悲惨なものでお父さんの友達に8歳の時にレイプされ続け13歳で娼婦になった人生だったと聞くと環境が彼女をそうさせ、社会が彼女を生き辛くさせたんじゃないかと
学がなくても人生をやり直せるチャンスを設ける機会がもっとあればいいなと思った
そしたら、アイリーンももしかしたら厚生できたのかもしれない
タラレバの話だからあれだけど…
連続殺人を犯した実在の女性をシャーリン・セロンがなりきる様、あとク...
モンスターじゃない
圧倒される
一番凄いのはやはりシャーリーズ・セロン。彼女を超えるアカデミー主演女優賞受賞作は今のところ観れてない。それほど、連続殺人鬼アイリーンを演じた彼女の熱演は心に突き刺さる凄まじいものがあった。そしてアイリーンを「モンスター」にまでさせたとも言える恋人セルビーを演じたクリスティーナ・リッチも負けないくらいの存在感。個人的に助演女優賞は彼女にあげてもよかったのでは?とも思う。シャーリーズがオスカーのスピーチで「クリスティーナ、あなたなしではこの映画はできなかった」と賞賛する姿も感動的。
BTのサウンドトラックもおそろしくこの映画にあっていて、素晴らしさをを引き立てる。ラスト、アイリーンとセルビーが向き合う法廷でのシーンは映画史に残ると思う。
衝撃と感動で、見た後は「エラいものを観てしまった」と思った。
あと、「なぜ、愛を知ってしまったのだろう」というキャッチコピーがまた秀逸。
シャーリーズセロンが別人
シャーリーズ、クリスティーナ
なぜか同情してしまう
実際の凶悪連続殺人事件を元に作られた作品
しかし、連続殺人を犯す背景に
見え隠れするのは、とても複雑な過去で
彼女を悪魔にしてしまった事柄もとても
リアルに描かれており、えぐい
正直被害者遺族には、申し訳ないが
犯人に同情してしまう、それは
シャーリーズ・セロンの真に迫る演技や
悪魔に変えてしまった生活環境のリアルな
再現
そして、こうした、背景には彼女だけでなく
どんな人でも悪魔になり得るという暗示
考えさせられる作品でした
最後まで救われない
シャーリーズセロンがすごい!とこの映画は評判ですが、やっと見ることができました。聞いていた通り素晴らしかったです。
顔は特殊メイク、体重も増やしてこの役に備えたというだけあり、見事に醜い女になりきっていました。
しみだらけの顔に深く刻まれた法令線。落ち着きがなく、品の無い態度、言葉遣い。本当にすごいです。
主人公のアイリーンが犯したことは決して許されないことであり、彼女という人物に与えられた罰は相応のものであったと思います。が、この映画を見ているとアイリーンをただの「悪人」とは思えなくなってしまいます。
彼女の人生、何かひとつ変わっていたら彼女はこうはならなかったのでしょう。それは彼女でなくとも、他の犯罪者もそうなのでしょうが。出逢う人間、かけられる言葉、ささいなことで彼女は「悪人」にならずにすんだだろうと思い、同情や共感を覚えます。
それは彼女が一心にセルビーに愛を注ごうとしたところや、弱い部分をみせまいと笑ってみせるところ、そういう部分が印象的に描かれているからだと思います。
きっと変わりたかったけれど、変わるタイミングを逃し過ぎた。もう戻れないほど突き進み過ぎてしまったのだと思います。
最後の最後まで救われませんが、清々しすぎる彼女の表情に胸が痛み、「結局人の人生や愛って何なんだろう」と考えさせられました。
しんどい、、、
圧巻!
全47件中、21~40件目を表示