モンスター(2003)のレビュー・感想・評価
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悲しい殺人犯
この映画では彼女が連続殺人犯になる過程、罪を犯す理由について描かれている。
彼女は恋人と生活する為にまともな生活をしたかった。でも世間に受け入れられず、教養も無い彼女には結局娼婦の道しかなかった。たった一つ残された道でレイプされそうになり初めての殺人を犯す。
その後は金と車目当てで強盗するんだけど、セルビー…無邪気な振りして罪な女。お腹すいた!どこか行きたい!って…
愛する人を満足させたくて、でも他に方法を知らないから殺人となってしまう彼女の葛藤。思わず同情してしまう。
キャスティングした人この役をよく美しきシャーリーにやってもらおうと思ったなぁ。
あまりに哀しすぎる
ストーリー
もう序盤から結構ダメだった。というのも貧しい環境から娼婦という商売しか出来なくなった女性の生きる術がこういう形しか無かったというのが非常に現実味を帯びていたからである。就職しようと努力したもののああいう結果に陥ってしまう主人公の不器用さ非常識さ。
キャスト
シャーリーズセロンの映画ですよね。そりゃ見た目も凄いですよ、でもそこだけじゃなく仕草や目線ひとつひとつも作り込まれている。しかも断片に美しさが見えたりする。すごく不思議な人物となる。クリスティーナリッチも珍しくボーイッシュなかんじで、たぶん役作りでちょっと太ってるよね?ギプスで洗面台を叩くシーンでは、洗面台を壊し自身の腕にアザを作ってしまったらしい。
監督
女性監督だからオシャレで美しいものに仕上げまであるかと思っていたがそんなことはなかった。人工的なものは排除されより現実的で、実際にどこかにこんな女性がいてこんな人生があると思わされた。さらにこれは愛のために殺人を犯すという結構シンプルなストーリーだが、彼女の娼婦という仕事やバックグラウンドを映し出すことで作品に重みを与えた。彼女は娼婦を仕事の1つとして考えているし、彼女の性格も魅力として捉えている。だからこれほどに彼女の宿命が悲しい。
彼女たちはアイリーンの不幸な環境にも関わらず希望を持って生きたことを尊敬しているようだったし、同情している。シャーリーズセロンも自身がアイリーンになりきることで、彼女がその容姿によって受けた差別を思い知った。
「殺人も売春もしないという人たち。環境が変わればありえないことじゃない。自分は違うという傲りは愚かしい」
とことん胸糞悪い映画
とことん胸糞悪い映画。
セルビーに出会って生きる理由を見つけたリーの
ほぼ一方的な愛情に見せた彼女自身の"生きる意味"、
特に何事も無くレールの上を歩いてきて
娼婦のリーと出会い若さゆえのレールから外れたい一心のセルビー。
彼女達は愛情も無きにしも非ずだが、
互いに惹かれあっていたのは別の意味という、
なんとも救い用のない実話。
遊園地に行くシーンでセルビーがリーのように振舞っている場面は、
いかにセルビーがリーに向けて愛情では無く
"憧れ"を向けているかがわかる。
彼女達にとってこの出会いは全てが間違いだった。
お、重い… ひたすら悪い方向に進んでいくのが見てて辛い。 批評には...
お、重い…
ひたすら悪い方向に進んでいくのが見てて辛い。
批評にはモンスターとは主人公のアイリーンではなくアメリカ社会そのものだって書いてるけど、その通りだと途中から気づいた
殺人を繰り返してお金を手に入れ同性愛者の恋人とタバコすぱすぱ吸いながら周りに怒鳴り散らしてる姿のアイリーンは「なんやこいつ…最悪や…」ってなる笑
でもアイリーンの過去は悲惨なものでお父さんの友達に8歳の時にレイプされ続け13歳で娼婦になった人生だったと聞くと環境が彼女をそうさせ、社会が彼女を生き辛くさせたんじゃないかと
学がなくても人生をやり直せるチャンスを設ける機会がもっとあればいいなと思った
そしたら、アイリーンももしかしたら厚生できたのかもしれない
タラレバの話だからあれだけど…
連続殺人を犯した実在の女性をシャーリン・セロンがなりきる様、あとク...
連続殺人を犯した実在の女性をシャーリン・セロンがなりきる様、あとクリスティーナ・リッチもかわいくて、強く引き込まれました。
脚本やロケ地もいいが、やはりシャーリン・セロンの演技が演技に見えないところ、あと彼女は主演と同時に制作もやってるとこがすごい。
寂しい人になら年齢も性別も関係なくおすすめです。
モンスターじゃない
連続殺人犯の実話である事と映画のタイトルから、それは恐ろしいモンスターが主人公なんだろうと思って観たが、実際にはまったく逆だった。彼女が連続殺人鬼となっていく様は説得力がある。最後に善良な男を殺し、自己嫌悪に陥る彼女に共感できる。彼女はモンスターなんかじゃなく、悩んで苦しんで恋をしている普通の人であり、誰だって彼女と同じ過ちを犯してしまう可能性があるよって事だろうし。「無垢な人ほど、残酷に周りの人を傷つける。」っていうセリフがとてもとても印象的だった。
圧倒される
一番凄いのはやはりシャーリーズ・セロン。彼女を超えるアカデミー主演女優賞受賞作は今のところ観れてない。それほど、連続殺人鬼アイリーンを演じた彼女の熱演は心に突き刺さる凄まじいものがあった。そしてアイリーンを「モンスター」にまでさせたとも言える恋人セルビーを演じたクリスティーナ・リッチも負けないくらいの存在感。個人的に助演女優賞は彼女にあげてもよかったのでは?とも思う。シャーリーズがオスカーのスピーチで「クリスティーナ、あなたなしではこの映画はできなかった」と賞賛する姿も感動的。
BTのサウンドトラックもおそろしくこの映画にあっていて、素晴らしさをを引き立てる。ラスト、アイリーンとセルビーが向き合う法廷でのシーンは映画史に残ると思う。
衝撃と感動で、見た後は「エラいものを観てしまった」と思った。
あと、「なぜ、愛を知ってしまったのだろう」というキャッチコピーがまた秀逸。
シャーリーズセロンが別人
本人の面影がほぼないほど、役になりきってる。
最初は、殺されてかけて身を守るために撃ったのに、段々、愛するセルビーのため、お金と車を得るため殺人が増えてって。
違う方向に進んでいく。。
決して許される事ないんだけど、切ない主人公に同情しました。
シャーリーズ、クリスティーナ
綺麗な女もカッコいい男も出てこない珍しいハリウッド映画。クリスティーナリッチもシャーリーズセロンもタプタプして素晴らしい。背の高いセロンと低いリッチのバランス。凄い美人がわざと醜い女を演じる崩れた感じが素晴らしい。まるでボロボロの白人になったマイケルのようにフリークな感じ。俳優は素晴らしいし、アイリーンの物語も素晴らしいのだけれど、画が弱くて勿体無い感じ。ちゃんとした奴が監督すれば、きっとホワイトトラッシュの最深部をえぐる傑作になったはず
なぜか同情してしまう
実際の凶悪連続殺人事件を元に作られた作品
しかし、連続殺人を犯す背景に
見え隠れするのは、とても複雑な過去で
彼女を悪魔にしてしまった事柄もとても
リアルに描かれており、えぐい
正直被害者遺族には、申し訳ないが
犯人に同情してしまう、それは
シャーリーズ・セロンの真に迫る演技や
悪魔に変えてしまった生活環境のリアルな
再現
そして、こうした、背景には彼女だけでなく
どんな人でも悪魔になり得るという暗示
考えさせられる作品でした
最後まで救われない
シャーリーズセロンがすごい!とこの映画は評判ですが、やっと見ることができました。聞いていた通り素晴らしかったです。
顔は特殊メイク、体重も増やしてこの役に備えたというだけあり、見事に醜い女になりきっていました。
しみだらけの顔に深く刻まれた法令線。落ち着きがなく、品の無い態度、言葉遣い。本当にすごいです。
主人公のアイリーンが犯したことは決して許されないことであり、彼女という人物に与えられた罰は相応のものであったと思います。が、この映画を見ているとアイリーンをただの「悪人」とは思えなくなってしまいます。
彼女の人生、何かひとつ変わっていたら彼女はこうはならなかったのでしょう。それは彼女でなくとも、他の犯罪者もそうなのでしょうが。出逢う人間、かけられる言葉、ささいなことで彼女は「悪人」にならずにすんだだろうと思い、同情や共感を覚えます。
それは彼女が一心にセルビーに愛を注ごうとしたところや、弱い部分をみせまいと笑ってみせるところ、そういう部分が印象的に描かれているからだと思います。
きっと変わりたかったけれど、変わるタイミングを逃し過ぎた。もう戻れないほど突き進み過ぎてしまったのだと思います。
最後の最後まで救われませんが、清々しすぎる彼女の表情に胸が痛み、「結局人の人生や愛って何なんだろう」と考えさせられました。
しんどい、、、
観ていてしんどくなってくる、、、
愛する人を守るために、人を殺す。悪いことだと分かっているけど、しょうがないと自分に言い聞かせ、苦しみながら。とにかく、愛する人に、自分を理解してほしい、愛してほしいと願う。壮絶な人生を送りながら、初めて人を愛し、人生の喜びを知った主人公の、悲しい最期。でもラストシーンで振り返るリーの表情は、カッコ良ささえ感じさせる。自分の生を貫ききった、すがすがしさを感じる。
共感は全くできないし、とにかく観ていて苦しいけど、とても惹きつけられた。愛とは何か、悪とは何か、考えさせられた。
シャリーズセロンの演技が圧巻!!
圧巻!
実際の連続殺人を基に作られているが、それ以上にとてつもない、エネルギーを感じる映画でした。
人が生きていく中で、必要な物は何なのか?
現代を生きている全ての人に問いかけてくる作品でした。
メッセージ性の強い作品で、考えさせられる映画でした。
最高のラブストーリー
心を揺さぶる力のある作品。
ハイウェイの高架下にしゃがみ込む娼婦の象徴的な画が物語のはじまりとおわりにある。
ここまで全編に一切の迷いなく強靭なまでに主張を持った作品は稀だと思う。主人公に悲劇を悲劇として語らせない潔さがテンポを生み、人が人を裁く、そのドラマもすっ飛ばし、ただ人が人を愛することを描き切っている。
ローラースケート場でジャーニーのDon't Stop Believin'が流れ二人でキスする素晴らしいシーンが序盤にある。それがある種の宣誓のようでもあり、この映画の主題を暗示している。
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