「メメント三昧の1日」メメント mittyさんの映画レビュー(感想・評価)
メメント三昧の1日
10分経つとその間の記憶がなくなってしまう記憶障害を持った男の話、というのは、前々から多少知っており、興味があったのですが、映画を見はじめても、なかなか話が見えてこなくて、もどかしい。
つかみどころがなくてわかりにくくて、前に見たシーンが時々、繰り返される・・これは何なんだろう?・・・謎の多いまま終盤を迎え、何となく「これは、シャッターアイランド系かな?」と思ったものの、頭の中で論理的にストーリーを整理することができず、ほとんどすぐに、二度目を観賞。(笑) しばらくして、吹替でも観賞してしまいました。
二度目見たときに、「あ、これ、エンディングから始まってる」と、この時気付きました。次の場面の最終シーンが前の場面の冒頭に来ています。多少、メメントでググって、「逆再生」とあったので、やはりそういうことかと納得。ワンブロックずつ(多分、10分間単位)、反時系列で遡っていっているんだろうけど、こういうのは、左脳よりも右脳で考えるのが得意な人の方がイメージしやすいのではないかと思いました。
カラー映像が逆時系列で、モノクロ映像が通常時系列だったら、どこかで「つながるところ」があるはずと思ったら、ありましたー!
普通のミステリーで時系列を交錯させるだけならば、見る人はこれだけ混乱させられなかったでしょう。レナードの記憶の喪失を視聴者が追体験することで、まんまと、トリックにはめられたという感じなのかもしれません。
それにしても、自分の中では謎の部分がまだまだ残っています。
レナードが電話で喋っていた相手は誰だったのか?
本当はレナードという人は存在しなくて、サミーの話で、サミーが精神病院で妄想を膨らませていただけだったのかも。
麻薬の売人がレナードに「サミー」と呼びかけて、レナードはそのことを不信に思っていました。レナード=サミーであるという正体がばれるのをひどく怖れていたようにも思えました。
疲れましたが、充実した1日でした。笑