劇場公開日 2006年9月9日

「【”その女は永遠の美を求めて湖に沈み、ミイラになった・・。”黒沢清監督作の中でも、ダークテイストが色濃く、禍々しい雰囲気も十分な作品。】」LOFT ロフト NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0【”その女は永遠の美を求めて湖に沈み、ミイラになった・・。”黒沢清監督作の中でも、ダークテイストが色濃く、禍々しい雰囲気も十分な作品。】

2020年9月17日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

怖い

難しい

ー・・そして、千年の後、彼女は目覚め、そして私に呪いをかけた。恐るべき永遠の愛という名の呪いを・・。-

 ・流行作家、ハルナレイコ(中谷美紀)はスランプになり、高円寺のマンションから編集者キジマ(西島秀俊)が見つけてきた郊外の”古い洋館”に引っ越しをする。
 その洋館の前にはある大学の研修所があり、ある日謎の男を見かけるレイコ。
 その男、大学教授のヨシオカがその研修所に密かに隠していたのは、湖から引き揚げた1000年前の若い女性のミイラであった。

 -ジャンルで言えば”ジャパニーズ・ホラー”の範疇に入るのであろうが、そこは黒沢清監督。現代の殺人事件と、1000年前のミイラが抱いていた恋心とを結び付け、独特の世界観を生み出している。
 ホラーを楽しむよりは、黒沢監督の持ち味である、”この世とあの世の関わり合い”を楽しみたい作品。

 <韓国との共同制作であるがゆえに、ジャパニーズ・ホラーテイストを前面に出したと思われる作品。>

■現在から、15年前の作品であるが、”ある思い”に取りつかれた男女の姿を黒沢ワールドテイストの中で描き出した作品。
 救いようのない結末も、何とも言えない・・。

NOBU