「やっぱり素晴らしかった」リトル・ダンサー Qooさんの映画レビュー(感想・評価)
やっぱり素晴らしかった
映画館で予告が始まって、(既視感あるな〜リトル・ダンサーのリメイクかなぁ〜?)なんて思ったりしてたら、なんとリメイクじゃなくて正しくリトル・ダンサー∑(๑º口º๑)!!
そしてデジタルリマスター版だ
なるほどなるほどリバイバル上映だ
映画館でやるんだぁー
素敵やん
観に来るわ絶対(*ˊ˘ˋ*)
リトル・ダンサーを観たのは20年以上前ということになるのか
私が観たのは劇場ではなく、レンタルだったと思う
すごくいい映画で、好きな映画でオススメでもあったと思うけれども
あまりの年月が経っていたので思い出すまで時間がかかった
今日初めて観るに等しい
でも観ているうちにみるみるよみがえってきた
そう、無理やり父親にやらされるボクシングでなく、バレエに魅了され、自然にバレエに惹き込まれるビリー
父親からボクシングのレッスン料として50ペンスもらうが、内緒でバレエに費やしてしまうほど夢中になるビリー
そんなビリーに素質があることを見出したウィルキンソン先生もビリーのレッスンに力が入る
けれどビリーがボクシングではなくバレエのレッスンを受けていたことを知った父親からは猛反対を食らわされる
バレエは女のやるものだとも
父親から反対される→
バレエを辞めなくてはならない→
でもバレエをやりたくてたまらない→
でも父親から反対された→
そんなやり切れない思いでさえ、とにかくダンスで、身体を打ち付けるが消化しきれないぐらいやり切れない
ビリーにバレエのオーディションを受けさせたいウィルキンソン先生は何とかビリーの家族を説得しようとするが、今度は兄貴までもが猛反対
諦めることができないビリーとウィルキンソン先生は内緒でレッスンを続け、オーディションを目指すことに
頭ごなしにビリーのバレエを反対していた父親も、ただ闇雲に反対してたわけではないのだ。炭鉱労働者の権利を主張する為ストをしていても、長いストの生活もいつまで続くのか。だが、自分や家族を守るため続けなければならない
愛する妻を亡くしたことも彼を苦しませていたのだろう
ビリーはなんと言っていか分からないがとにかくダンスが好きだということを言葉ではなく、全身全霊を込めたダンスを父親に見せつけることでその情熱を表現した
そして父親は気付かされ、そして父親は変わる
まだ11歳のビリーの夢を叶えるために変わるのだ
ここからが父親の武器用な愛情が溢れ出し、家族でビリーを応援することになる
とても心が温かくなる作品
頭の中がストでいっぱいだった兄貴も、実はすごい弟思いだったし、ちょっとボケかかってたおばあちゃんは自分の夢と重ね合わせていつでもビリーの味方だったし、何よりもお父さん。辛いこと大変なことで上手くいかない嘆きも全部押し込んで、心が荒みそうだったが、大事なことに気づき素晴らしい父親の愛情が見て取れた。
そしてウィルキンソン先生の辛口だが淡々としたやり取りが、とても愛情深かった。
24年前?の作品で、今で言うLGBTがこんなにも自然に表現されていたことに改めて素晴らしいと思った
とにかく最初から最後まで素晴らしい素敵な作品。映画館で鑑賞させて頂けて本当に良かった