劇場公開日 2025年8月22日

「青春映画のお手本」リンダ リンダ リンダ 鶏さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5 青春映画のお手本

2025年8月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

2005年公開の青春映画の4Kリバイバル上映でした。高校の文化祭でブルーハーツの「リンダリンダ」を演奏することになった4人の女子生徒を中心とするお話でしたが、恋愛要素あり、友情物語あり、喧嘩あり、国際交流ありとまさに青春ど真ん中を描いていました。そうした要素から、下手をすると極めて青臭いお話になりそうですが、所々に差し込まれるユーモアや笑いが絶妙な香辛料になっていて、非常にバランスがいい作品に仕上がっていました。流石は青春物の大御所山下監督!

登場人物では、韓国からの留学生ソン役を演じたペ・ドゥナの存在が良かったです。彼女のユーモラスな仕草が可愛らしく、また片言の日本語でバンドメンバーをはじめとする同級生との間でミスコミュニケーションがありながらも、ラストの「リンダリンダ」のボーカルとして徐々に成長していく姿は神々しくさえありました。
そんな彼女に恋心を抱いた槙原裕作を若き日の松山ケンイチが演じていたり、ブルーハーツの甲本ヒロトの実弟である甲本雅裕が先生役で登場したり、憧れのバンドマンとしてピエール瀧が本人役としてちょっと顔を出したりと、今観てもキャスティングが素晴らしく、その辺も楽しめました。

またストーリーも、ラストに向けて数々の布石を打っており、それをきちんと回収しているところが心地よかったです。特に4人が寝坊して文化祭本番のステージに遅刻した際に、怪我でメンバーを抜けた子がアカペラで歌ったり(これがまた上手)、屋上で酒を煽っていた姉御系の子がギターの弾き語りをしたりして(こちらも上手かった)時間を繋ぎ会場を盛り上げて、最終的に4人が「リンダリンダリンダ」で最高潮に達する流れは、実に印象的でした。

そんな訳で、本作の評価は★4.6とします。

鶏
トミーさんのコメント
2025年9月8日

共感ありがとうございます。
関根さんのベースの水色、DVDのパッケージもその色、女性ベーシストは良くあのモデルを使うみたいですし。

トミー
トミーさんのコメント
2025年9月8日

ラモーンズと瀧が来てくれました!正に徹子の部屋状態、でも音楽は着信音だった・・ココは良く考えたなと感心しました。

トミー
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