劇場公開日 2025年8月22日

「だから青春映画はやめられない」リンダ リンダ リンダ おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5だから青春映画はやめられない

2025年8月24日
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鑑賞方法:映画館

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■ 作品情報
監督は山下敦弘。脚本は向井康介、宮下和雅子、山下敦弘が担当。主要キャストはペ・ドゥナ、前田亜季、香椎由宇、關根史織。

■ ストーリー
文化祭を目前に控えた高校の軽音楽部で、5人組ガールズバンドのギタリストが指を骨折、ボーカルも脱退してしまう。残されたメンバーは途方に暮れるが、ひょんなことから韓国からの留学生ソンを新しいボーカルに迎え、ザ・ブルーハーツのコピーバンドを結成する。文化祭最終日のステージに向けて、ぎこちないながらも練習を重ねていく女子高生たちの、ささやかな日常と奮闘が描かれる。

■ 感想
タイトルは知っていましたが観たことがなかった本作。公開から20年を経て4Kデジタルリマスター版が公開されたので、この機会に鑑賞してきました。

20年前の作品とは思えないほど、映像は瑞々しさを保ち、むしろ当時の空気感がいっそう鮮やかに伝わってくるようです。期待していたような劇的な感動とは少し違うかもしれませんが、そのシンプルで飾らない物語の中に、どうしようもなく惹きつけられる魅力があります。大きな事件が起きるわけでもなく、テンポが特別いいわけでもない。それでも、あの4人の女子高生たちが織りなす日常が、あまりにも愛らしく、微笑ましく、一瞬たりとも目が離せません。

そして、物語の終盤に訪れるクライマックス、約束された文化祭のステージ。あの瞬間が、すべてをかっさらっていきます。たどたどしい歌声、ぎこちない演奏、それでも全身全霊で音楽を奏でる彼女たちの姿は、観ている者の胸を熱く焦がし、魂を揺さぶります。ただそこにいる、その存在自体が輝かしい青春の光景に、涙が滲むのを感じます。

学生時代、内向的でぼっちでカースト最下位だった自分は、文化祭のような学校行事にはいつもどこか居場所を見つけられず、与えられた仕事をこなすだけの、灰色がかった思い出しかありません。楽器も苦手で、バンドを組むなんて夢のまた夢。だからこそ、本作の4人の女子高生が、全力で打ち込み、挫折や失敗すらも尊い思い出に変えていく姿は、本当に眩しく、そして少し羨ましく映ります。と同時に、自分の中にあった思いが、彼女たちの輝きを通して昇華されていくようで、心が満たされていくような感覚を覚えます。これだから青春映画はやめられません。

おじゃる
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