「クマ、ロバ、犬、猫、ガチョウ、馬、etc. 予備知識を何も持たずに観ると、最初はクマ退治の映画なんじゃないかと思ってしまう。」ライフ・イズ・ミラクル kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
クマ、ロバ、犬、猫、ガチョウ、馬、etc. 予備知識を何も持たずに観ると、最初はクマ退治の映画なんじゃないかと思ってしまう。
『アンダーグラウンド』を見逃したままになっているので、この映画の正当な評価を下すことなんて出来ないんじゃないかと思っていました。しかも前半部分では、ノー天気な鉄道マニアのルカ(スラヴコ・スティマチ)とサッカー選手の息子ミロシュ(ヴク・コスティッチ)とおとぼけな仲間たちが登場する緩いギャグ映画かと感じたのですが・・・なめてかかってました。息子が徴兵にとられ、ボスニア紛争が激化するにつれ、ルカのおとなしい内面が爆発寸前にまで昂ぶっていったのです。
平和なブラスバンドの演奏と鉄道模型。戦禍もなかなか及ばないような山奥の村。民族紛争や政治色を前面に出さず、家族や友人を大切に想う男に突如襲いかかってきた戦争を描写する。ルカにとっては犬と猫との争いのようなものだったのかもしれない。さすがにクマが意味するものは敵だったのかもしれないが、敢えて追求する場面を少なくしていたのかもしれない。それほど平和的な男のもとへ息子が敵の捕虜になったと知らせが届き、代わりに相手国の看護師サバーハ(ナターシャ・ソラック)を預かることになった。
息子とサバーハの捕虜交換のために同居していただけなのに、二人に愛が芽生えた頃から、感情が激しく揺れ動く。逃亡のためとはいえ、人を殺してしまうという人生の汚点をも経験するが、数日間のうちに人生の浮き沈みを全て味わうこととなり、絶望の後、自ら死を選ぼうと線路に横たわるルカであった。トロッコ、車、列車といった乗り物や、郵便配達人や実父の面白キャラ。まるで神の使いであるかのような意思を持った動物たち。全てがルカに奇蹟を与えるために生き生きと映りました。
【2005年12月映画館にて】
高岡の友人に蜃気楼の季節に行くからって電話しようと思ったばかりでした。でも、夏には伺おうと思っています。しかし、残念なのは電車で輪島に行けないことです。多分、僕の寿命ではもう無理かなぁって思ってます。オジキも鉄オタの運転手でした。兄貴の我が父の弟なので。もう天国へ行きました。
廃線になっているのは知ってます。僕も鉄オタです。
いつも大変にありがとうございます。