アイス・エイジ2 : 映画評論・批評
2006年4月18日更新
2006年4月22日より日比谷スカラ座ほか全国東宝系にてにてロードショー
ワーナー・アニメ的テイストで独自の魅力を放つ
ご存知のように、来年の夏公開予定の「シンプソンズ」映画版はじめ、従来の2Dアニメが消えてしまったわけではないが、今やハリウッドはフルCGアニメ全盛時代を迎えている。内容・技術ともにトップを独走するピクサー、吉本興業的エグい笑いが得意なドリームワークスに続き、「アイス・エイジ」で突如、第3勢力として登場したのが、20世紀フォックス傘下のブルー・スカイ・スタジオ。本筋に関係なく、ひたすらドングリを追い求めるスクラットのシーンのように、かつてのワーナー・アニメ的テイストで、独自の魅力を放っている。
ストーリーがイマイチだった第2弾の「ロボッツ」の汚名返上なるかと期待された本作は、地球温暖化で氷河が溶ける大災害からの脱出がテーマ。ナマケモノのシド、サーベルタイガーのディエゴ、マンモスのマニーの主人公トリオに加え、今回は数えられないくらいたくさんの動物キャラが登場するし、脇役のスクラットも大活躍。エクソダスの大混乱のアクションに、マニーのロマンスが華を添え、「オズの魔法使」のように、それぞれの望みが果たされるプロットも秀逸で、決して期待を裏切らない作品に仕上がっている。
(高橋良平)