劇場公開日 2002年3月9日

ヒューマンネイチュア : 映画評論・批評

2002年3月5日更新

2002年3月9日より恵比寿ガーデンシネマほかにてロードショー

体毛の処理に躍起になる人も、毛深いのが好きな人もいるでしょ?

最近ではケミカル・ブラザーズの新しいシングルのビデオクリップも担当したミシェル・ゴンドリーが本作で映画監督に初挑戦。キャリア上の先輩に当たるスパイク・ジョーンズの「マルコヴィッチの穴」で注目を浴びたチャーリー・カウフマンが脚本で、スパイクもプロデューサーとしてサポート……といった好環境もあってか、ノビノビと豊かな才能の一端を披露してくれている。

ホルモンバランスの異常から濃くなった体毛に悩みながらも美容技術の発達で何とかそれを隠す女性ライラと、子ども時代の厳しいシツケがたたり、テーブルマナーに異様にこだわるネイサンが恋に落ちて、結婚。だけど人間文明に接することなく森で育ったパフの登場で、2人の仲は窮地に追いこまれる……。

人間は自然に抵抗して独自の人工的な文明を築いたけど、自然にいつも憧れ、そこに帰ろうともしている。そんな人間特有の根本的なパラドックスをユーモアと知性を交えて描くこと……それがこの映画のテーマ。早い話が、体毛の処理に躍起になる男女がいる一方で、相手の毛深さにセクシーさを覚える人もいるでしょ? ともあれ、僕個人としては――体毛に覆われた場面も含め――アークエットの美しさだけで動物的に(?)満足できた。

(北小路隆志)

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