「全てが美しい芸術派アクション」グリーン・デスティニー しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
全てが美しい芸術派アクション
"グリーン・デスティニー" シリーズ第1作。
第73回アカデミー賞外国語映画賞受賞作。
Blu-rayで2回目の鑑賞(吹替)。
小学生の頃に一度だけ「日曜洋画劇場」で観た記憶がありますが、内容を全く覚えていなかったのと、久しぶりに観たくなったのでUHDブルーレイのソフトを購入しました。
香港映画界が長年に渡って極めて来たスピード感溢れる鮮やかなカンフー・アクションや、斬新な動きで魅せるワイヤー・アクションは迫力満点で、とても素晴らしかったです。
武侠の武術である軽功を見事に表現したワイヤー・アクションは本作以降、香港映画やハリウッド大作などで模倣されるようになったのも、アジア人として誇らしいところ。
屋根から屋根へ、空気を蹴るかのように柔らかく飛び移ったり、しなる竹の上に立って戦ったり。動きやカメラアングルなど、全てが計算し尽くされた華麗なアクションに見惚れました。体現する役者陣の運動神経の凄さにも感嘆しました。
エモーショナルな人間ドラマも良かったです。繊細で情感溢れる男女の機微や、登場人物それぞれが抱える想いのぶつかり合いが丹念に描かれていました。己の運命に翻弄され、内なる矛盾と向き合わなければならないときが来ても、自分の想いに従って、素直に生きていくことが大切だと感じました。
[余談]
チャン・ツィイーがとにかく美しい。少女のようなあどけなさを残しつつも、激しいアクションを難なくこなしたり、馬賊の若き首領との愛に身を焦がし、美麗なラブシーンも披露してくれました。さすがアジアン・ビューティー(笑)。
[以降の鑑賞記録]
2020/10/24:Ultra HD Blu-ray(吹替)
※修正(2024/05/22)
公開時、劇場で観ました。DVDも持っています。最近BSでやってるのを久々観たのですが、何度観てもチョウユンファがチャンツィイーを邪な目で見てるとしか思えません。