「これも本質は「母性」を描いた一本?」理想の女(ひと) talkieさんの映画レビュー(感想・評価)
これも本質は「母性」を描いた一本?
<映画のことば>
短いスカートや投票権で、女が自由になったとは言えないのよ。
男性は女性を養う財力と、その財力を伴う家柄がことのほか重要視され、そして、女性は男性のその財力に依存して、子供(家柄の跡継ぎになる男の子)を産むこと(だけ?)が期待される…。
時代設定は1930年ということですから、まだまだ上流階級は、女性には自由のない、そんな世界だったのではないかと推測します。
そんな世界でも、実の母親としては、一時の不安や誘惑に押し負けず、本当に誠実な夫を大切にすべきことを、実の娘に教えたかったのではなかったかと思いました。評論子は。
自身は娘のいる家庭を捨てて、より資力のある男性の間を渡り歩く生活をしてきていたとしても。
有名作家の作品を原作として、女性の母性のあり方みたいなことを描いた作品も他に最近ありましたが、本作も、実の母親の実の娘を思い遣る気持ち(母性?)を描き出す作品としては、そんな作品にも劣らない一本だったと思います。評論子は。
原題の「」(よき女性)は、誠実な夫への愛を貫こうとする…と、実の娘を心から慈し
む…との両方の女性のことを指していたのではないかと、評論子は理解しました。
佳作であったと思います。
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