GO(2001)のレビュー・感想・評価
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俳優、窪塚洋介
在日朝鮮人の高校生、杉原と風変わりな少女、桜井との恋愛模様を在日に対する差別、先の見えない未来へもがく少年少女の姿などを通じて描く異色な青春映画。
IWGPのキングタカシで一躍大人気となっていたであろう窪塚洋介の映画初主演作品にして史上最年少の日本アカデミー賞新人俳優賞と最優秀主演男優賞を受賞した輝かしき作品。
自分は順番的に先にIWGPやピンポンを観ていたため窪塚洋介はキャラ物的な演技の印象が強かったのだが、今作では在日朝鮮人であることで差別を受ける高校生の苦悩や恋愛模様をときにクールに、ときに感情的に熱演。
王道な役柄ながらどこか新鮮に感じる窪塚洋介を楽しめる。のちのちの作品を観てもこんなに若々しくまっすぐな窪塚洋介はそうないと思う。
そのお相手役に桜井こと柴咲コウ。
友達の加藤の誕生日パーティーに遊びに来ていた杉原の前に颯爽と現れたキュートな女の子。
初対面のはずの杉原のことを次々と言い当てたり、知らないことに関しては次々と質問したりと杉原に興味津々な様子を一切隠さずに接する姿が眩しい。
あざとい!あざといぞ桜井!好きだ!!!笑
男の子と見る流れ星なんてダサすぎて死にたい!ホワイトイヴの雪はダサい!などとよくわからない発言も多いが可愛いので無問題です笑。
そんで桜井に振り回される杉原もみててニヤニヤする笑。
杉原の両親役の山崎努と大竹しのぶも強烈だ。
元ボクシング世界2位の経歴を持つ親父のトレーニングを受け、腕っ節の強さを見せつける杉原だが、師匠の親父に全く歯が立たず、行きすぎた愛の鉄拳で毎度血祭りにあげられるDV描写が多数笑。
そしてさらにその上に君臨するお袋に2人ともボコボコにされる様子に愛が溢れている笑。
ラスト手前で親父とのケンカに挑む杉原のファイティングポーズが死ぬほどカッコいいです笑。
俳優、窪塚洋介の実力の高さを証明した一本。
脚本にクドカンもいるということできっとIWGP好きにはたまらない作品。
2017年07月07日(金)
先日テアトル新宿にて開催された窪塚洋介トークショー&オールナイトで2ヶ月のスパンで3度目の鑑賞笑。
まさか窪塚洋介を生で観ることができるとは思わなかった。緑のボーダーシャツに切りっぱなしの半デニムでどっからどう見てもコンビニに出かけるチンピラみたいな格好だったけど、超スタイルが良くてほぼ自分と同身長のはずなのにメチャメチャ大きく見えた。
役者としての意識の高さやレゲエミュージシャンとしての振る舞い、ドラマとの決別、さらにはマンション落下すらネタにした上で全て経験として受け止め生きている姿が死ぬほどカッコよかった!
写真の許可が下りて50枚くらい写真撮った笑。
30代最高の俳優だと思う。
2015年05月31日(日)1回目
2017年05月20日(土)2回目@目黒シネマ窪塚洋介特集
2017年07月07日(金)3回目@テアトル新宿窪塚洋介特集オールナイト
クドカンだったんだ!
クドカンが脚本だったとは知りませんでした。まだ、それほどヘンではない窪塚洋介がフレッシュな演技で好演。またヒロインの柴崎コウ、新井浩文も脇を固めた。扱っている内容が人種問題が多いので、今、公開するのは大変だろうな。将軍様と同じ名前の人物も出てきた。
普通の恋愛ができない話
まずオープニングがメチャメチャかっこいいです。
名前が出てきたり早回しになったり、今どき新鮮な手法ではないんでしょうが、映画界No1のオープニングではないでしょうか。
冒頭の「これは僕の、恋愛に関する物語だ」という前フリが全編に効いていて、普通に恋愛できる状況のはずなのに何故かできない差別の悲しさが伝えられます。
最後は、ついつい説明口調になっちゃいがちな差別への考え方を、窪塚洋介の長回しで熱く見せることができています。
難しいテーマをエンターテイメントとして成立させれたのはクドカンさまさまではないかと。
自分でしゃぶしゃぶさせろよっ!
アドリブなのか台本なのか。クスッとどころか爆笑してしまうシーンがたくさん。
そんな軽快さとは裏腹にテーマが凄くしっかりしており、差別問題や自己アイデンティティの形成について考えさせられる。
とにかく驚き
公開当時は、こんな映画が封切られることに衝撃を受けた。
(今、公開されたらもっと驚くだろうけど)
それほどの、日本社会でのタブーを、青春映画として、そしてひとつの問題提起として描いた傑作。山崎努と大竹しのぶが特に好き。
「クエスチョンだよ!」の台詞も。
重いテーマだが窪塚が軽くしてくれた
基本的にはラブストーリー。
窪塚が在日で彼女役の柴咲コウが初めて彼の国籍を知った時は殻にこもってしまったけれどやっぱりそんなこと関係ないって結ばれる。
テーマは重いが青春ラブストーリー仕立てで誰もが気負わず観れるからこの問題を考えたことがない人々にきっかけを作ったと思う。
親の不器用な愛情にも感動
国籍とか名前とか、小難しいテーマだけど、
キャストの良さと、テンポの良さなど、全体的にすーっと見入ってしまう映画でした。
水川あさみとかがチョイ役で出てるのも、なんか新鮮。
山崎努演じる父親の不器用な愛情にも、なんだかほっこりしました。
しかし、韓流が浸透した現在ですが、ちょっと前はこんな感じだったよなーと
ちょっとノスタルジーにも浸ってみたりして。。
かっこいい!
血ってなんだろうって思う。
同じ人間で、育った地は同じで、でも国を分ける。
強く意識したことがなかったけど、私は偏見がないんじゃなくて、身近に知り合いがいないだけでなにも知らなかったんだと気付いた。
アイデンティティとかそういうもの全部ひっくるめて自分の存在意義ってなんだろうって、すごく考えさせられる。
そして、とにかく窪塚が、山崎さんが、かっこいい。
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