劇場公開日 2001年12月29日

Dr.Tと女たち : 映画評論・批評

2001年12月17日更新

2001年12月29日より日比谷スカラ座2ほか全国東宝洋画系にてロードショー

「こうありたいね」と「これだけは勘弁して」に泣き笑い

アルトマン映画の主人公が、モテモテだけど妻一筋の産婦人科医、しかも演じるのがリチャード・ギアと聞いただけで(その一筋縄ではいかないはずな組みあわせに)なぜかにやけてしまうのは私だけではないでしょう。

そして映画は実際に、妻の精神の変調、2人の娘の確執、結婚、レズ疑惑、更年期な女たちへのほとんどカウンセリングな診察、あからさまな誘惑、そして自身の不倫と、男はこうありたいね/これだけは勘弁してほしいの両方を放り込んで、翻弄される男の姿はおかしいやら身につまされるやら。旧約聖書のモチーフがどうとか、豪華女優陣がどうとか、様々な語り所があると思うのだが、要はこれ、ジジイの艶笑コメディなのだ。それもものすごく元気なエロジジイの。しかも、矛盾するようだが、だからこそジジイくさくもないし、ありがちだけど絶対に誰も予想しないという見事なオチまで、実にお見事。

しかしポイントはやはり、そんな洗練エロジジイ(と勝手に命名)の手のひらで、「リチャード・ギア」を逆手に取ったキャスティングを、リチャード・ギア自身が喜々として演じていることでしょう。ようやく、男のファン層を広げるような気も。

(松久淳)

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