「SF風の世界で、ビジュアリズムの本質的な部分を描いていて、とても興味深まった」ザ・フライ Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)
SF風の世界で、ビジュアリズムの本質的な部分を描いていて、とても興味深まった
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1986年製作(96分)アメリカ映画。原題または英題:The Fly、配給:20世紀フォックス映画、劇場公開日:1987年1月15日。
なかなかに斬新なアイデアと思ったが、1958年作「蝿男の恐怖」のリメークとか。原作はジョルジュ・ランジュラン(英国諜報機関SOE経験もあるジャーナリスト)による『蝿』(La Mouche, 1957年)。
ノーベル賞に近いところにいたという科学者セス(ジェフ・ゴールドブラム)の変人ぶりが、興味深かった。同時に、見方によってはとてもチャーミングにも思えるという絶妙さが、なかなか上手い。彼を愛し妊娠してしまうベロニカ(ジーナ・デイビス: 実生活でもジェフの妻とか)のでかい芋虫赤ん坊を産んでしまうという夢が、彼女の恐怖感をリアルに伝えて上手い。
外面で判断してはいけないとヒトは諭されるが、外面上ほぼハエ化した人間は気持ち悪すぎると思ってしまった。愛していたはずのベロニカが、彼?に恐怖を覚えたのも本能なので、致し方なしか。逆に、何処でも何時でもその基準は変わるものの、美男美女がモテるのは本能のなせることで、まあ自然なことなのか?
監督デビッド・クローネンバーグ、製作スチュアート・コーンフェルド、原作ジョルジュ・ランジュラン、脚本チャールズ・エドワード・ポーグ 、デビッド・クローネンバーグ、撮影マーク・アーウィン、編集ロナルド・サンダース、音楽ハワード・ショア。
出演
セス・ブランドルジェフ・ゴールドブラム、ベロニカジーナ・デイビス、ステイシス・ボランズジョン・ゲッツ、トニージョイ・ブーシェル。
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