「最後のシーンは恐怖」ザ・フライ 菜野 灯さんの映画レビュー(感想・評価)
最後のシーンは恐怖
何かおもしろい映画をみたいなとアマプラで探していたところ、昔、TVで観た記憶がありかなり印象に残っていたため、もう一度観てみようと思った。
科学装置によって、人間とハエが融合してしまうというショッキングな内容の結末。ヒトが次第に昆虫との融合体に変貌していく様の映像はいま観ても恐怖。特に、性格が変貌してしまって、肉体が人間離れしていく初期のあたりの描写は印象に残る。鉄棒をぐるぐる回ったり、腕相撲で相手の腕をへし折ったり、コーヒーに砂糖を大量に入れたりと。
1時間半という尺も長すぎず、短すぎない尺。科学の利器が誤って操作してしまうと恐ろしいことになるという一例を描いたもので、科学文明への警鐘とも受け取れるテーマ。最後のシーンはいまみても恐怖のシーンでむかしの映画としてあなどれない迫真感ある。
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