「優しくて、暖かい…。」大停電の夜に mori2さんの映画レビュー(感想・評価)
優しくて、暖かい…。
たくさんのストーリーが重なり、とても優しい気持ちになれる映画です。
12人の主要な登場人物が、微妙な間隔(決して、ベッタリとは絡まない)で絡みながら(正確には、翔太と麻衣子は他の人物とは絡んでいません)展開されるストーリーが、とても秀逸。そして、それぞれのキャラをメインして構成される幾つものエピソードの一つ一つが、優しさに満ち溢れていて本当に理屈ぬきに心が暖まりました。冷静に考えると、実際には起こり得ないような話(ま、大停電はあるかも…)なのですが、それを“停電という特殊な状況下でのファンタジー”として、見事に撮りあげられています。これは、ホントに素晴しいです!
映像(特にローソクの描かれ方が、素晴らしい!)、脚本、そして全篇を彩る音楽(JAZZ満載!)…。すべてが絶妙に混ざり合い、観る者に安らぎを与えてくれます。源孝志 監督の演出、そしてそれを受けた各俳優さん達の演技も、それぞれのキャラに充分反映されていて非常によかったと思います。
とにかく切なくて、暖かくて、優しくなれる…これからクリスマスに向けて、正にピッタリな映画だと思います。
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