「時代のコメディエンヌ候補だったのか」キューティ・ブロンド うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
時代のコメディエンヌ候補だったのか
「ビリギャル」は、有能な指導者との二人三脚で慶応大合格を成し遂げた実話でしたが、どうやらこの映画に影響を受けているんじゃないだろうか。
リース・ウィザースプーンの、ちょっとイラっと来るおすましぶりが、私にとってはマイナスポイントでしたが、世の女性たちは大きく共感したようで、数々の絶賛コメントが書き込まれています。全くのノーマークでしたが、あまりにレビューの評価が高いので、見てみました。
そもそも、良質のコメディーが日本に上陸する機会が減っている気がします。その分日本の若手スター中心にキャスティングされたロマコメ全盛の、邦高洋低の時代ですが、この時代までは、まだラブコメディがひとシーズンに一本は公開されていた気がします。
メグ・ライアン、ジュリア・ロバーツ、キャメロン・ディアスあたりが頑張っていた時代から、ちょうどこの時期に曲がり角。
リース・ウィザースプーンは、ノリノリで演じているように思います。
それにしても、都合の良い偶然が多すぎる。依頼人と愛人関係にあったというウソを見破る流れとか、義理の娘の証言のウソを暴く流れとか、恐ろしいほどの「当てずっぽう」で、脚本の練り込み不足に他なりません。もうちょっと何とかならなかったものか。
彼女はブロンドであることを最大の武器にして、生きているしたたかな女性ですが、彼氏を振り向かせるために、ハーバード大の法学部に進学するなんて、動機が弱過ぎて。もちろん、ブロンド女性であるが故に、アカハラ、セクハラ行為の被害者でもあり、そこをきちんと描いてあったことが、この映画の成功のポイントでしょう。
2017.9.13
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