サブウェイのレビュー・感想・評価
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ジャン・レノが出てる!!
地下鉄駅にたむろする若者達の群像劇。
「レオン」を撮ったリュック・ベッソンの作品ということもあり、試しに鑑賞。結果、私にはあまり刺さらない作品でした。
映画は若者達の鬱屈したエネルギー。それらが、地下鉄の駅を舞台に、犯罪や音楽を通して描かれます。しかし、物語の芯が分かり難く、散漫な印象を受けてしまいました。
私的評価は、やや厳しめです。
BANDやろうぜ
追っ手から逃れるために地下鉄の駅構内に逃げ込んだ男が、そこのコミュニティの面々となぜかバンドをはじめる話。
ジャン・レノがドラム、当時ベッソンの音楽を担当していたエリック・セラがベースと、最高のバンドメンバーです。
『ディーバ』の「波を止める男」が花売りをしていたり、作品の雰囲気にべネックスからの影響も少し感じさせます。
この映画も幼い頃に洋画劇場でみて、地下鉄の駅に広がる近未来的な世界感に心躍らせた記憶があります。
当時の東西線・木場駅がなんかこんな感じだったなぁ。
ハリボテに徹した映画
リュック・ベッソンという映画監督はひょっとして「模倣」以上のアプローチを何一つ持っていないんじゃないのか…?という疑念は前々からあったが、本作を見てそれが確信に変わった。もう本当に素晴らしいくらいフランス映画の美しく気持ちのいいショットや舞台装置が次から次へと現れる。サブウェイを駆けるローラースケーター、エスカレーターをタッタカ叩く名無しのドラマー、筋骨隆々のシャイな黒人。あれっ?あなたたちどっかで会ったことありますよね?えっと確かゴダールの映画かどっかで。
でも、そういうものだけで作品が持続するかというとそれはちょっと難しい。不思議な地下空間もハッとするような美女との恋の駆け引きもだんだん先鋭性を失っていき、その薄皮一枚隔てた向こう側で生焼け肉みたいな物語が腐りかけているさまをやがて我々は発見してしまう。美しいですね。カッコいいですね。で、このクソみたいな中身は何?
けれどリュック・ベッソンは最後の最後の最後まで模倣という表層に留まり続ける。美女の家庭の薄っぺらい人間模様や地下生活者と駅員のどうでもいい追走劇などを露呈させながら、あくまで美しいこと、カッコいいことにこだわり続ける。私は不覚にもあのラストシークエンスに息を呑んでしまった。銃弾に倒れゆく主人公。彼は泣き出す美女に向かって微笑む。
「あとで電話するよ」
これは死ぬ気でキザを徹しなければ決して出てこないセリフだと思った。
思えば内容がなければ映画として劣っている、などというのはいかにも前近代的な批評眼かもしれない。リュック・ベッソンの一世代前に当たるゴダールやトリュフォー、以下カイエ・デュ・シネマの批評家や映画作家たちが内容ではなく運動や演出に重きを置いたことを思えば、本作のハリボテ性もそうした文脈に沿っているといえるんじゃないでしょうか、などと考えてみるのはやっぱり無理があるでしょうか。罷り間違っても「名作」とはいえないけれど、記憶に残る作品だった。
アクション・シーンは面白いが、ドラマ背景が微妙
リュック・ベッソン監督の初期作品。
タイトル通り、地下鉄の車内、ホーム、エスカレーター、更に地下鉄をとりまく地下に広がる通路などを舞台にしたアンダーグラウンドで繰り広げられる映画。
冒頭はカーチェイスで始まって迫力あるアクション映画っぽかったが、カーチェイスで逃げた男が地下に潜入してから地下を舞台にした追跡劇となっていく。
タキシード姿の金髪男フレッド(クリストファー・ランバート)がスタイリッシュで、彼が光る電灯を持つ場面は宣伝素材でも見られる名場面。
フレッドが「書類を渡すから大金持って来い」と電話してやって来たのは、人妻エレナ(イザベル・アジャーニ)。
ここで、「書類って何の書類か分からない…」、「フレッドとエレナはどういう関係なのかも分からない…」というあたりは、最初は「ヒッチコックのマクガフィンみたいなものなのか?」と思ったが、書類不明は良いだろうが、二人の関係不明はわけが分からず微妙。
「エレナの家のパーティで、フレッドが金庫を爆破した」というのはエレナの発言でわかるのだが、これは後半への伏線かも…。
更に、エレナの夫の手下らしき男達にフレッドは追われて、フレッドは警察にも追われるのだが、フレッドはローラースケート男や怪力ビルといった男たちと繋がり始めて、逃亡しながら大金強奪などを計画して……といったドラマになっていく。
ところどころで楽器演奏する男たちが描かれるが、ベース演奏はいい音出している。
ジャン・レノもチョイ役で出演していて、ドラム・スティックをいつも持っているドラマー役でドラムス演奏シーンもあるが、ホントに演奏しているかは不明。
アクション・シーンは面白いし、そのカメラワークも素晴らしいのだが、如何せんドラマ展開の背景が不明確なのは致命的で、「なぜ???」が残る映画であった。
おしゃれな雰囲気と音楽が良い
それだけ。
クリストファー・ランバートとジャン・レノ目当てで鑑賞。
ストーリーに一貫したものがなく、ちぐはぐな印象。バンドを作るにしても、ラブストーリーにしてもめっちゃ中途半端。
また、登場人物の情報が少なすぎて人物像がわかりづらい。結局フレッドって何者?彼の事が最後まで理解できなくて残念。
ストーリーとか登場人物はいまいちだったが、バンドの曲や作中のBGMは良かったな。
痛快だがそれだけ。
恋愛。いきなりカーチェイスから始まる。なぜ追われているのかも分からず物語は進む。この銀髪ヤローは誰なんだ、何だ、この先どうなるんだろう?と言う好奇心で引っ張られていく。バンドを作るという夢を叶えつつもラストは追っ手に殺されてしまうが、どこか爽快さもある。そこの雰囲気というか味というか、風味みたいなものがフランスっぽい。そしてこの監督の良さなのか。
雰囲気のある映画
なにしろかっこいい。そしてお洒落。キャラクターもよし。タキシードの盗人とローラースケートの男、黒人のマッチョとひたすらドラムを叩くジャンレノ。地下鉄の色、音楽にのせられてしまう映画。ざっくりとしたシナリオだが、雰囲気の良さが気にならなくさせる。夢のある映画
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