サドン・デスのレビュー・感想・評価
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子供を使って恐怖心を煽る卑劣な脚本
スタジアムやアリーナを狙ったテロは実際にも起きているし「ブラック・サンデー(1977)」以降、よく使われる古典的シチュエーション、刑事や元軍人がテロに巻き込まれ孤軍奮闘するプロットは「ダイハード(1988)」以降、大人気。本作は金銭目的の犯行で政治テロではないが似たような話。
新鮮味のない脚本だが、何より許せないのが子供を出汁に使って恐怖心を煽ると言う下劣な手法、冒頭で子供の救出に失敗するシーンまで出して脅します。
第一、アリーナの防火責任者、非番の日なら許せるがVIPも来る大事な勤務の日に思いつきで子供を仕事場に連れ込むのはプロとしては失格。
金銭目的なら無益な人殺しを避ける知能犯というのが脚本家の腕の見せ所なのに単に卑劣で野蛮なだけ、しかも悪役は元FBIで警護のシークレット・サービスまで仲間とは官憲に恨みがあるのでしょうかね、援軍皆無の設定も不自然だし、爆弾解除中の非常時に試合に登場とは唖然、茫然。
恐怖心を煽りたいだけの稚拙なプロット、オファーを受けたスターロンは台本を見て断ったという、納得です。
何度観たことか(笑)!
最初のペンギンとの死闘(笑)、プロフェッショナルだとか言ってる割には弱い2人目(笑)、名前だけはいい裏切り者シークレットサービスのホールマーク?(笑)、印象的な場面が多いです(笑)♪ 序盤で教わった手話があの場面できいてくるとは・・やりますな(笑)
スーパー・ヴァンダミング・アクション!
1989年の「ダイハード」はアクション映画の革命を起こしたと言われており、それまで主流だったスタローン、シュワルツェネッガーの単純筋肉バカアクション(ほめてます笑)に終止符をうち、その後しばらく似たような作品が作られたうちの1本が本作で、簡単に言うとスタジアム版ダイハードです。
だが、亜流のほとんどが失敗作の中で、本作はアクション映画としてもヴァン・ダム映画としても成功してると言えるでしょう!
冷酷なフォス(パワーズ・ブースがいい!)に娘を人質にとられながらも、スタジアムの中を走りまわり敵を倒していくヴァン・ダム。
あまり強くない設定なので、格闘シーンは少なめでボロボロにやられながらも、元消防士の知識を活かし、小道具を駆使するのが面白い。
アイスホッケーの試合にフォスの身代金脅迫を上手く絡ませ、タイトル通りサドンデスに戦いがもつれこむ構成はお見事!
何があっても席を離れるな!という、父親との約束を頑なに守る息子に、トンデモ展開からのアイシテルのサインもグッとくる。
アクションだけでなく、親子の愛もしっかり描かれ、完成度ではヴァン・ダム映画の中でもかなりの上位に挙げられる作品です。
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