バースデイ・ガール : 映画評論・批評
2002年11月15日更新
2006年11月16日より有楽町スバル座ほか全国東宝洋画系にてロードショー
ナオミの親友、ニコールの主演作にハズレなし
ニコール・キッドマン主演作はまずまちがいない、というのが個人的な見解だ。「マルホランド・ドライブ」でブレイクしたナオミ・ワッツのオーストラリアの少女時代からの友人、ということもさらに個人的好感度をアップさせた。そのキッドマンの最新作「バースデイ・ガール」ももちろんまちがいない1本。
インターネットの「ロシアより愛をこめて」というサイトでオーダーされ、イギリスのきまじめ銀行員(ベン・チャップリン)のもとへ送りとどけられたロシア娘ナディア、というのがキッドマンの役どころ。愛が深まったかに見える彼女の誕生日に、不意に闖入者があらわれる。フランスの俳優2人(マチュー・カソビッツにバンサン・カッセル)がこれまたキッドマンに関係するロシア人というわけだが、しかしここまでまったく「らしさ」のないロシア人、ばかりというキャスティングにはあっけにとられたが、これが面白い組み合わせ。主なキャストはこの4人だけで、彼らがぐちゃぐちゃとからまりあううちに事の真相がみえてくるという展開だ。
お世話好きのアメリをこのドラマに投入するとどうなるか? とかいろいろ考えてしまった。別にロシア人をオーダーしなくても、結婚なんて過去の男、嫁の親族とか面妖なものどもが闖入したりで、ボロボロにされちゃうダーク・コメディてことは、みんな先刻ご承知だあ、とはぼくではないだれかが言ってたな。ずるい書き方?
(滝本誠)