御法度のレビュー・感想・評価
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松田龍平がえっち
だめだ。レビュー書きたいのに「松田龍平がえっち」しか出てこない(笑)え?そういう映画で合ってる?そういう観方でいいの?ヤッター!!
衆道については江戸時代くらいまでにあった男同士のえっちなやつでしょ?くらいの知識しかないアンポンタンですが、知識なんていらなかったです。松田龍平演じる加納惣三郎が画面に出てきた瞬間、頭バカになっちゃうんですから。とんでもねぇ破壊力だ。
現代で言うところのBL要素はある…かな?ちょっと病んでる系のBLが好きな人は楽しめるかも。妖しい表情、男を惑わす仕草、まさに魔性。甘ったるいセリフとかは期待しないほうがいいです。彼らは侍です。
脇を固める俳優陣がこれまた豪華!ビートたけし、浅野忠信、武田真治、トミーズ雅、更にはちょい役で神田うのに寺島進!的場浩司まで…!中でも素晴らしかったのが坂上二郎。結構重要な役どころですが、見事に演じております。長回しで小話を披露する場面は落語家ばりに惹きつけられます。オチまでつけて…坂上二郎って落語もやってたんですか?
音楽は坂本龍一。これも素晴らしい。作品全体を通して醸し出される妖しさは、この音楽なくしてはありえません。あ!あと照明も見どころの一つです!
ひたすら松田龍平に魅了される作品。まさに、作中の隊士達と同様に、惑わされ、翻弄され、心を乱されるのです。
面白く、カッコいい新選組映画
キャスティング
衆道
殺陣の美しさと美男子
貫禄あったビートたけしの殺陣
ホモソーシャルを穿つ猛毒、あるいは解毒薬
松田龍平が妖艶きわまるファムファタールぶりを発揮した大島渚の遺作。浅野忠信といいビートたけしといい、マジで良い役者が揃い踏みしている。
けっきょく松田龍平が新撰組をどうしたかったのかは最後まで判然としない。ただ、メタレベルで判断するなら、彼の存在にはホモソーシャルを解体するための猛毒あるいは解毒剤、といった寓意が込められているように感じた。
新撰組というのは言わずもがな男の世界であり、暴力と閉鎖的友情だけが絶対的な審級として機能している。それは現在も同じで、新撰組というタイトルだけがすげ替わった男の世界、すなわちホモソーシャルがあらゆるところに瀰漫し、社会全体を掌握している。
しかし彼らのそういった「強さ」はつまるところ虚勢に過ぎない。そういう示威的で強権的な「強さ」などというものが本物の強さであるはずがない。したがって彼らの「強さ」はふとした拍子に、ほんのささいなことで瓦解してしまう。
事実、新撰組は松田龍平の闖入を許したことで大きくバランスを崩してしまった。「強さ」というフィクションを維持することができなくなり、情けない叫び声や喘ぎ声を上げる。
新撰組の中でもとりわけ威勢が良くノンケっぽかった沖田総司が実は一番松田龍平に入れ込んでいたというのも頷ける話だ。
淡い映像に浸りながらも内容に戸惑いが…
少し前の三船プロ作品「新撰組」のTV放映に
続いて、同じく新撰組を描いた作品として
2度目の鑑賞。
大島渚作品の鑑賞は
30代に撮った「絞死刑」「儀式」と
50代の「戦場のメリークリスマス」位だが、
この作品、テーマを暗示するかのような
淡い幻想的な映像が魅力的ではあった。
しかし、残念ながら「戦場メリ」を
上廻ることは無かった印象だ。
男同士の友情を超えた触れ合いとの点では
「戦メリ」と共通するものがあるものの、
国や民族の観点と男色とでは、
いかんせん話のスケールに
差を感じざるを得なく、
懐かしさを感じる淡い映像に浸りながらも、
新撰組秘話的内容に戸惑いがあった。
そもそもストーリー的に解らないのは、
加納は初めの受動的な男色の関係から転じて
男色相手の二人を斬ることが出来たのか、
どのようにして能動的なものに
変わっていったものなのか、
狂気への変節の結果なのか、
よもや出世のための手段だったのか、
私には解らない。
近藤と土方や他の関係でも
匂わされるように、
この映画では男色を
一般解化するようなニュアンスがある。
確かに同性同士の友情にも多少は
愛情のような要素は存在するだろうが、
それでも男色とは決定的に異なると思う。
この映画での、
そんな特殊解を一般解的に描こうとする
強引さに、私としては違和感を感じざるを
得なかったのかも知れない。
そして、男色を社会悪的に描く内容は、
今の時代の指示は難しいだろうとも思った。
滅びゆく者の美しさ
加納曰く 私に将来などありますか
美少年加納惣三郎に、思いを乱される新撰組。
“御法度”とはそういう意味だったのですね。
1987年、男ばかりのジャワで日本兵と英国兵のPlatonicな愛欲を描いた大島渚が、1999年、舞台を江戸に移して武士(もののふ)どもの性愛を描写する。
松田龍平
武田真治
浅野忠信と、
組長ならずとも放ってはおけない美男子たちの秘事に目をとめて、大島の情炎のファインダーは、歴史に太刀を突き付ける。
「雨月物語」が詠まれたあたりからの松田龍平の妖気には、鳥肌が立つ。
(もしやと思い調べてみると大島はかつて天草四郎を撮っていた。知覧も監督の意中に上がるテーマかもしれない)。
非業の死を予感し、自らの亡びる運命を知っている者たちへの執着は、大島渚の独特のものだ。
私にとってはひたすら美青年鑑賞を楽しむ、良い意味でけしからん映画で...
意外にデカい
大島渚の遺作だったのかー。当時はそうとは知らなかった。たけし、坂本龍一(音楽)、の戦メリトリオだね。音楽は、少ない音の数でじわじわと寄せてくる感じで、危ないような、冷たいような、不思議なニュアンスが出てると思った。
松田龍平はすでに背が高い。まだこどもの顔してるのに、図体はデカい、そのアンバランスさがいい。美形かと言われると頷けはしないが、底が知れない雰囲気は出てた。あと、殺陣はすごいがんばってた。デビュー作が大島渚とは、恵まれているよなぁ。武田真治も浅野忠信も若い。坂上ニ郎にトミーズ雅、懐かしい。崔洋一、黒目が揺れてるのが気になった。
衆道、男が男を愛する。西洋と違い、日本には宗教的なタブーはない。けっこう古代から続いてきた感はある。昨日の夕刊で、埼玉の美術館が、美男をテーマにした展覧会を開催中、との記事を読んで、自分的にタイムリーだった。企画展「美男におわす」…見たいわ。
かまくらや みほとけなれど 釈迦牟尼は 美男におわす 夏木立かな (与謝野晶子)
【”魔性の美青年剣士が、新選組内で引き起こした事。”】
ー 大島渚監督が、「戦場のメリークリスマス」からテーマの一つとしていた”男色”を、舞台を幕末期に移し、妖しげなトーンで描いた作品。 -
■感想
1.今作がデビュー作になる加納を演じた松田龍平の切れ長の眼が、衆道(男色)の道に引きこまれていく中で、妖艶なモノになって行く様。
2.土方を演じた、ビートたけしの、加納の変容して行く様を観察し、惑わされる心持を独白で語る演出。
彼が、最後まで加納を信じようとする様。
3.加納が、最後には、自分を衆道(男色)の道に引きこんだ田代(浅野忠信)を”罠”にかけ、刃で手に掛ける、”この世のものではない”シーン。
そして、土方は桜吹雪舞う、桜の木を伐り捨てる・・。
<松田龍平は、デビューから凄い俳優であったことを、再確認した作品。大島渚監督の、独自の美意識溢れる映像にも、魅入られた作品である。>
男色の嵐。衆道っていうのか、勉強になった。 アメリカの務所といい、...
男色の嵐。衆道っていうのか、勉強になった。
アメリカの務所といい、新撰組といい、屈強な男たちの世界ではそうなるものなのか?男が男に惚れるってことか?精神的なら分かるが肉体的にとなると…私にはさっぱり分かりません。背筋が寒い(笑)
松田龍平もデビュー作で何やらされてんだか。まあ、親の七光りの試練ということで。それにしても医者と芸能界は未だに世襲が幅を利かせすぎでは?生まれながらにして裕福な将来を約束されたようなもの。庶民はもっと異議を唱えていい。優秀な二世って実に少ないと思う。
全く本編と関係ないレビューとなってしまった(笑)
大島監督の遺作でもある本作、結構深い。が、テーマがテーマゆえ、合う、合わないはあると思います。私はちょっと…でした。
大島渚の凄さ
歪んだ愛が産んだ化物
大島渚監督 最後の作品
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