コンドル(1939)のレビュー・感想・評価
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1939年にここまでの特撮!
ジョーが死んでも悲しむヒマすらない。みんなダッチの酒場に戻り、楽しく宴会を始めるのだ。戸惑うボニー・リー(アーサー)だったが、結局溶け込んでしまう。そこでピアノを弾き始めるジーン・アーサーのプレイは吹き替えとは思えないほど。こうした点ではまるで戦場。飛行機乗りが事故のため死んでしまうのは日常茶飯事のようだ・・・ボニーはちょっと立ち寄っただけなので翌朝にはバナナ船で発つ予定だったが、ジェフに魅せられてこっそり戻ってきた。
ダッチの経営する酒場と空輸業は郵便物運送の契約を取るためにあと2週間定期的に確実に成し遂げなければならない。そのためジェフ(グラント)もピリピリしていたのだ。そしてまた新たに飛行機乗りがやってくるという。それがバット(バーセルメス)。偽名を使っていたため誰も気づかなかったが、ジェフの親友キッド(トーマス・ミッチェル)が弟を亡くした原因が、過去にバットがパラシュートで一人飛び降りたためだという因縁があったのだ。それでもジョーを失ったため人手不足。ジェフは雇うことにした・・・
契約のため最後の仕事をやり遂げなければならない。南米の高山を乗り越えたりするプロペラ機の特撮が見事!(1939年作品としてはだが)。クライマックスでは因縁の二人が乗る飛行機にコンドルがぶつかり炎上。燃えながらなんとか着陸するという見せ場がある。キッドはその直撃を受けて首を折ってしまうし、もうハチャメチャ。
印象に残るのは、視力が衰えていたキッドの視力検査。普通の視力検査+、深視力検査の装置が面白い。恋愛模様はバットの妻(リタ・ヘイワース)がジェフの元恋人だったことが明らかになるが、なんだか中途半端。やはり男のドラマをメインにしたかったのだろうけど、下手すると詰め込み過ぎになってだれてきそう。
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